厚生労働省、鳥インフルエンザを指定感染症に

2006年04月15日 18:00

時節イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると【厚生労働省】は人から人への感染能力を持つ新型への変異が懸念されているH5N1型高病原性鳥インフルエンザについて、「患者の強制的な入院や就業制限が法的に規制できる指定感染症」に指定することを決定した。4月14日に開催された【厚生科学審議会感染症分科会】で承認されたもの。今年の夏までに政令で施行する。

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指定感染症とは、強制入院などの措置が緊急に必要になった場合に1年間(1回のみ更新可)に限り指定するもの。ウイルス感染が確認されると、都道府県は患者に対して入院勧告や就業制限などの隔離ができる。さらに海外からの流入を防ぐため、空港や港湾で健康診断が法的に要請できる政令も定める予定。最近ではSARS(新型肺炎、重症急性呼吸器症候群。後ほど危険性がもっとも高い一類感染症に指定変更)が2003年7月に指定されている。

H5N1型については当初新型ウィルスの存在が確定されてから指定感染症の指定をする予定だったが、昨今ヨーロッパやアフリカ、香港などで人に「感染しやすい形に変異した」H5N1型が見つかるなど、「人から人」のタイプへの変異が容易に想像される事態になったため、事前指定をすることになった。

タミフルの備蓄増加や世界各国で数はまだ少ないが発病者が増えていることを考えると、今回の措置も決して大げさなものではないと思われる。例えば風邪のように「体調管理を万全にすれば、それなりに防ぐことができる」といったように、個人個人に出来ることが少ない今件については、しかるべき機関の適切な対応に期待するしかないのが口惜しい。

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