就職活動最前線、ゲーム業界やコンテンツ業界の人気は?
2006年04月15日 07:00
就職情報誌の【リクルート(8844)】は4月13日、「大学生の就職志望企業」と称し、卒業予定の大学生を対象とした就職先企業の集計結果をまとめ、発表した(【発表リリース、PDF】)。それによると、【全日本空輸(9202)】や【トヨタ自動車(7203)】【JTB】など、大手有名会社へのニーズが相変わらず高いのと共に、業績回復・好調が叫ばれている金融業界や放送局や広告代理店などコンテンツ業界への高まりが見受けられる。
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第四位以降の【日立製作所(6501)】なども定番だが、広義のコンテンツ事業でとらえると第五位の[電通(4324)]や第七位の【博報堂(2433)】などが注目に値する。また、マスメディアで第11位の【フジテレビ(4676)】なども同様。ただ、世間一般に「コンテンツ」と呼ばれる範囲にまでせばめると、第16位の【バンダイ(7832)】や第24位の【集英社】が上位に入ることになる。
ゲーム関連はというと世間一般の就職志望先とは多少ピントがずれるようで、【任天堂(7974)】ですら第88位に留まっている。以下【ナムコ(7832)】が第88位、【コナミ(9766)】が第130位、【カプコン(9697)】が第224位。ただ、類似ジャンルでゲーム以外と比較した場合、【大塚商会(4768)】が第107位、【日本IBM】が第153位であることを考えると、ゲーム業界の大手はそれなりに人気が高いといえるだろう。
とはいえ、コンテンツ業界、特にゲーム業界では、むしろ製作の実務に携わる会社はほとんどが規模が小さく知名度も高くない。このようなグローバルな調査では名前が出てこないのは当然だといえる。
また、先日NHKでも特集が組まれていたが、「勝ち組・負け組」の考えが普及する中で、大手安定企業への就職を求める傾向が特に強まっているとの話がある。実際、今回の人気ランキングでも単にきらびやかで目立つ、というだけでなく、大手で成長性が見込まれ「勝ち組」扱いされている企業が上位を占め、前回調査よりも順位を上げているのがうかがえる。
個人的にはゲーム業界で名を知られている【スクウェア・エニックス(9684)】や【コーエー(9654)】などの名前が出てこない(総合100位、特定項目内10位内に入らず)のが気になる。学生の人気度と、知名度・企業の規模・業績は必ずしも一致しないということだろうか。
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