「風車が回らない」事件、つくば市ついに東京地裁へ提訴
2006年04月09日 08:30
先に【「風車 回るは 想いの空回り」風力発電の風車が回らずつくば市が計画立案の早大を3億円の損害賠償請求提訴へ】で報じたとおり、茨城県つくば市が小中学校に設置した風力発電用風車が目算どおりに回らず発電しない問題で、つくば市は4月7日、風車全体の見積や設計をした早稲田大学と、風車を製造した企業を相手取って、風車23基の設置費用2億9860万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした(【参照記事:asahi.com】)。
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事の顛末は先の報にある通りだが、教材と売電目的で風力発電用風車設置を計画したつくば市が調査と設計を早稲田大学に委託し、風車を設置。しかし設置された風車では予定をはるかに下回る発電量しか生み出されず、かえって維持用電力の方が多い現状となっている。
つくば市は「早稲田大学側の説明不足、目論見の数値を修正しなかった大学側に責任がある」とし今回の提訴となったわけだが、早稲田大学側では「説明はしたはず、知っていたはず」とし、今回の提訴にも「機種と設置場所はつくば市が決めた。話し合いで解決するよう申し入れていたのに提訴するとは遺憾だ」としている。
すでに「言った、言わない」の水掛け論になっている感が強い。早稲田大学側が「話し合いで云々」と提案しているがこの提案も「つくば市の主張を受け入れることができない」という前提があって申し入れている以上、つくば市側の主張が変わらない限り話し合いそのものが開かれることは無い。ここまで対立してしまったとなれば、書面をはじめとする物的証拠などをもって第三者の裁判所に判断し、結論を出してもらうのが一番なのだろう。
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