健康ブームは飲料市場にも? 新製品続々登場
2006年04月05日 12:50
【「日本健康増進希望者は1億人」、一億総健康願望時代で健康食品が引っ張りだこ】でも取り上げたように、商品開発という点で、すでにかかっている病気への対処という意味での治療の観点以上に注目されつつある「健康増進」。一般用医薬品メーカーにおける健康食品以外に、飲料市場でもその傾向は強まりつつあるという記事が[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]に掲載された。
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記事によると特に注目される効能は、血糖値抑制や血圧効果。これらの効果を持つ飲料を、清涼飲料メーカーが続々開発、発売を始めているという。例えば【サントリー】は4月4日、脂肪の吸収抑制効果を持つウーロン茶【黒烏龍茶】を発表した。ポリフェノールの一種であるウーロン茶重合ポリフェノールを従来の商品の2倍含み、脂肪の吸収や食後の中性脂肪上昇を抑える効果がある。【厚生労働省】から特定保健用食品(トクホ)の認定も受け、5月16日から売り出すという。サントリーではプロジェクトチームを作って「ウーロン茶を飲むと脂肪がつきにくい」という事象について具体的な効能成分を突き止め、今回の商品開発にいたったという。「トクホ」資格取得もあわせ、サントリーが黒烏龍茶によせる期待は大きい。
黒烏龍茶発表記者会見の様子(サントリーサイトから抜粋)
また、【日本・コカコーラ】では【カルピス(2591)】が開発した「花粉症などの症状緩和に効果がある乳酸菌配合」の緑茶『心地よい毎日 L-92緑茶』を1月に投入。さらにストレスを低減するアミノ酸(GABA)を含むコーヒーの新商品では、素材を取り扱う【江崎グリコ(2206)】と共同で【ジョージアGABA(発表リリース、PDF、4月10日から発売)】の販促を行うなど、外部との連動を積極的に行っている。
これから夏になり清涼飲料水のニーズが高まるようになるにつれ、単にのどの渇きをいやすよりは「どうせ飲むのなら体に良いものを」と考えるのはものの道理にあう。薬やサプリメントほど大げさではないが、常日頃飲む飲料で体に気をつけよう、という免罪符の意味もあわせ、今後このタイプの清涼飲料水は増え、競争も激しくなるに違いない。
(最終更新:2013/09/04)
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