「I WANT YOU」など著名な第一次世界大戦期のプロパガンダポスターを東大がアーカイブ化
2006年04月06日 19:30
【INTERNET Watch】によると【東京大学大学院情報学環】は4月5日、情報学環が所蔵する「第一次世界大戦期プロガバンダ・ポスター」のデジタルアーカイブが完成し、インターネット上に公開を開始したと発表した(【発表リリース】)。サイト名は【第一次世界大戦期プロパガンダ・ポスター コレクション】。
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このアーカイブは情報学環に所蔵されている、第一次世界大戦期にアメリカやヨーロッパで作成されたプロパガンダ・ポスター(政府や軍の思惑・意図を市民らに伝えるために用意された、広報宣伝用ポスター)661点。元々当時の外務省情報部が情報収集のために集めたものが、第二次世界大戦後に東京大学新聞研究室(後の現大学院情報学環)に移管されたものだという。
資料としては非常に貴重なこのコレクションを、保存や修復、データ調査やデータベース構築も兼ねてアーカイブを作成、今回の公開にこぎつつけたとのこと。
この時代としてはもっとも有名であろう「I WANT YOU」ポスター。今まで分からなかったデータが把握できる
ポスターの記述は基本的に英語だが、それぞれに記載されているテキストとその翻訳、内容分類や制作国、発行年、その他時代背景などさまざまなデータが参照できる。また検索機能にも優れており、探したいジャンルのポスターを容易に見つけることが可能。検索を行うと、例えば米英問わず、戦費をまかなうために国民に「戦費国債を買ってほしい」という訴えのポスターが多いことがうかがえる。
データの公開や共用については昨今色々な騒ぎで否定的な話が相次いでいるが、このような文化財のデータベース化と公開なら鼻血が出るほど大歓迎。是非他の時代のポスターなどもアーカイブ化・公開してほしいものだ。
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