地球温暖化で鳥の唐揚げが高騰する!? 50年後には鶏肉生産量が3割減も
2006年04月04日 08:30
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]の報によると茨城県つくば市の【畜産草地研究所】のグループ研究によって、地球温暖化現象により気温が上昇すると、ニワトリやブタが食欲の減退を起こしてやせてしまい、50年後の夏には西日本一帯で肉の生産量が20%から30%も減る可能性があることが明らかになった。
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これは畜産草地研究所がニワトリとブタを23度から33度までの3段階の気温で3週間飼育し、エサの摂取量や体重の変化を調べた上での結果から分かったもの。音頭が高いほど食欲が減退してやせることが分かり、そのデータを元に、平均気温が現在よりも2度ほど上がるであろう2060年ごろの生産量を算出したところ、上記のような生産量減少という結果が出たという。
具体的には7月と8月の夏場の肉の産出量が、ニワトリでは東海から九州にかけての各地で最大20%、ブタは関東から西の広い範囲で20%から30%減る可能性があることが分かった。
この研究結果を受けて研究グループでは「肉の値段が高騰するなど市民生活への影響も懸念されるので、コストのかからない暑さ対策や栄養価の高いエサの開発を早急に進めたい」としている。
暑くなるとばててしまい食欲が減退するのは人間も動物も変わらない、というところだろうか。とはいえ、鶏舎などに冷房を入れたり栄養価の高いエサで対処するとなるとそれなりにコストが増大し、余計な資源を使うことになり、元の木阿弥になりかねない。一気に20%の生産量減少というわけではなく、じわじわと減るのであろうことから、時間はまだそれなりにある。中長期的視野に立ち、暑さに強いニワトリやブタの品種改良を推し量るか、あるいは北部でのニワトリ・ブタの育成奨励をうながすのが良いのだろうと思われるが……。半世紀先のことだから焦らなくても、という考えが支配的なのかもしれない。
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