トレード場所はトイレ内!? 20・30歳代男性の携帯電話を利用した証券取引の人気が高まる
2006年04月03日 06:30
『楽天リサーチ』と【三菱総合研究所】は3月29日、携帯電話向け金融サービスの利用実態に関する調査結果を発表した(発表ページ)。それによると携帯電話向けの証券取引サービス、俗に言う「携帯トレード」の利用率はまだ高くないものの、特に20歳代・30歳代男性の間で利用率が高まっているという結果が出ている。
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全体的には携帯電話を用いた携帯トレードの利用率は昨年度の調査と比べて2割増の増加率、金融情報の収集も5割増と大きな増加率を示しているが、これは昨今の株式取引ブームに加えて携帯電話の性能向上で情報量・操作性が高まっていることが背景にあると分析。特に20~30歳代男性における上昇率が目覚しいことから、株式取引の拡大は主にこの年齢層が中心であったとしている。
また携帯トレードを行う利用は「外出中などで手元に携帯電話しか(取引環境が)なかった」という回答が58.7%ともっとも多く、ついで「タイミングを逸することなく売買できるから」が32.0%と続いている。いつでもどこでもアクセス可能となる携帯電話の利点を株式取引に活かしているようすがうかがえる。
携帯トレード利用者の株式投資歴の調査結果からは「1年以内」とする人が38%と、約1/3を占めていることがわかる。このデータからも最近の株式取引ブームに乗って投資をはじめた人の多くが携帯電話でトレードをしていることが分かる。
一方、携帯トレードをしない人の意見としては、「そもそも株式投資には興味がない」とする意見が56.9%ともっとも多かった。その意見を除くと、「パソコンの方が安全そうだから」14.5%、「パソコンの方がきめ細かい注文ができるから」12.4%と、パソコンの法が安全で細かい注文が可能であることを理由にあげている。なおこの傾向は、特に中高年齢層に多いという。
日本市場における株式取引の時間が基本的に午前9時から11時、午後0時半から3時であることや会社や学校のパソコンなどの端末で堂々と取引できる環境にある人はそれほど多くないことを考慮に入れると、「取引環境が携帯電話しかない」「タイミングよく取引ができる」という意見は「業務(就学)時間中に携帯トレードを行う」という結論になる。携帯電話であろうと同僚や上司らの目の前で携帯トレードをするわけにもいかないから、必然的に他の誰にも干渉されない唯一の場所「トイレ」で行うことになるのだろう。
相場が急変すると「腹を壊す」人が増えてトイレの利用率が急に高まったり、トイレからカチャカチャというキーを押す音があちこちで聞こえてくるという状況が、多くの会社で見られるという話を聞く。今回の調査結果を見る限りでは、特に株式取引初心者にその傾向が強いようだ。今後、「トイレでトレード」というトレードスタイルが、一つのライフスタイルとして定着するかもしれない。会社側としては取り締まる方向であるのなら、トイレにおける携帯電話の利用を禁止したり、あるいは使えなくするような措置が必要とされるだろう。
あるいはすでに「トイレでトレード」というスタイルは世間一般に定着化してるのかもしれないが。
(最終更新:2013/09/04)
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