すかいらーく(8180)、小僧寿し本部(9973)を友好的TOBで子会社化、上場は維持

2006年04月04日 07:00

株式イメージ外食大手の一雄である【すかいらーく(8180)】は4月3日、持ち帰りすし店舗を展開する【小僧寿し本部(9973)】に4月4日から株式公開買付(TOB)を行うことを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。すでにすかいらーくは2005年10月に小僧寿し本部の発行済み株式総数の30.04%・396万2500株を取得して筆頭株主となっているが今回のTOBでさらに影響力を強め、議決権ベースで過半数以上3分の2未満の取得を行い、連結子会社化を目指す。小僧寿し本部の上場は維持する意向。なお小僧寿し本部側では今回のTOBに賛同しており、友好的TOBとなる。

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具体的には5月1日までの期間で買い付け価格は1105円。4月3日の終値940円よりも145円高い。この価格で、議決権ベースで過半数に達する252万9500株から、最大で65.61%にあたる469万1000株まで買い付けを行う。最大で取得費用には51億8400万円ほどかかる見込み。

すかいらーくは自社の外食ノウハウなどを活用して小僧寿しの商品強化をはじめとするてこ入れを行い、同社の売上アップを狙う。さらにすかいらーくが目指している「弁当や惣菜を買って自宅などで消費する中食(なかしょく)」事業の柱に育てる。

「中食」というとあまり聞きなれない言葉だが、外食産業やコンビニなどが次なる拡大市場として注目している食事スタイルとして注目を集めており、関連業界はさまざまな手法でリサーチを繰り返すなど試行錯誤を行っている。生活スタイルの変化によって生じつつあるニーズや技術進歩が、「中食」を自炊と遜色のないクオリティにまで押し上げつつあり、あとは提供側がいかに早く基盤を築くかが問題視されている。

すかいらーくと小僧寿し本部の融合が、いかなる相乗効果をもたらすのか、TOBそのものの行く末と共に見守りたいところだ。

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