証券取引等監視委員会、不適切な会計処理6社に是正指摘
2006年04月08日 05:30
【証券取引等監視委員会】は4月7日、上場企業17社に対して有価証券報告書などの検査を行い、不適切な会計処理をしていた6社に対し是正するようにと指摘を行ったと発表した(【発表リリース】)。関東財務局から権限が移されてから、初めての検査・発表。
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発表によると、調査をしたのが17件(社)、それに対し現状では勧告0件、指摘に基づく自発的訂正6件、指摘事項なし(「シロ」扱い)6件となっており、現在もなお調査処理が続行中であることが分かる。
また、自発的訂正の具体例が掲載されているが、(社名は挙げられていないものの)例えば
●ジャスダック上場会社
・子会社経由実質支配会社を連結対象外としていた
・関連当事者への貸付を現金計上し、取引の開示をしていなかった
・関連企業への債務保証があるのに注記がなかった
●東証一部・大証一部上場会社
・優先匿名組合への拠出金を「投資有価証券」として計上する必要があるのに「出資金」として計上していた
●東証二部上場会社
・複数の関連当事者との取引で不適切な会計処理・取引の注記が行われていない事例が多数
・関連企業への保証債務の争いを明記していない
など、単に偶発に指摘対象となってしまったものから、半ば以上意図的なものと受け止められるものまで千差万別であることが分かる。
なお具体的な企業名は「修正報告がされているので公開はしない」との方針のようだが、一部報道では上記企業のうち一番上が「化学製品メーカー」、二番目が「ソフト会社」と表現するなど、ある程度以上特定できているフシもある。修正具体例と有価証券報告書の訂正報告とを照らし合わせて調査すればある程度特定は可能ということなのだろうが、そこまで追求するのはさすがに酷なので(苦笑)ここでは止めておくことにしよう。
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