ライブドアはライブドアマーケティングに300億円の貸付金をしており(【発表リリース、PDF】)、今回のセシール株の売却に伴いこの一部とを相殺するという。さらに今回の売買に伴い、残余金も期限前に弁済し、ライブドアマーケティングはライブドアとの金銭債務・債権関係を完済する予定。

なおライブドアマーケティングはセシール株を2005年10月から11月の間に、1株1000円で買い付けしており(【発表リリース、PDF】)、単純な計算で損失は(アジア物産の分も合わせれば)40億円を超えることになる。

今回の買収は、「根幹事業を残して事業のスリム化を図りたい」戦略にとってセシールが重要な事業であると位置づけたライブドアの考えと、事業停滞で有利子負債の圧縮を図りたいライブドアマーケティング側の思惑が一致してのものといえるだろう。

ちなみにセシールの4月10日現在における終値は703円。ライブドアの買い付け価格830円とは100円強の開きがある。とはいえ公開買付ではないので、ライブドアが市場から830円で株式を購入するわけではない。くれぐれも注意されたい。