アルフレッサ(2784)と田辺製薬(4508)、「居眠り病」治療薬を共同で開発・販売
2006年04月03日 12:30
【アルフレッサホールディングス(2784)】の製薬子会社【アルフレッサファーマ】と【田辺製薬(4508)】は3月31日、アルフレッサが製造販売承認申請中のナルコレプシー治療薬「モダフィニル」を共同販売すると共に薬の適応症の拡大を目指して共同開発を行うと発表した(【発表リリース、PDF】)。
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リリースによれば両社は「モディオダール」という商品名でモダフィニルを年内をめどに販売する。ナルコレプシーとは「居眠り病」とも呼ばれる睡眠障害で、日中の過度の眠気が繰り返して起こると共に、喜怒哀楽の感情が強く起こったときに体の姿勢を保つ筋肉の緊張が抜けてしまう「情動脱力発作」や、入眠時にみる鮮明で現実感のある悪夢の「入眠時幻覚」、一過性の全身脱力症状である「睡眠麻痺」の症状を伴うもので、突然入眠してしまうため、思わぬ事故にあったりするリスクのある疾患。日本におけるナルコレプシーの有病率は0.16~0.18%と報告されている。
さらに両社は閉塞(へいそく)性睡眠時無呼吸症候群や小児注意欠陥多動性障害などの治療薬としてもこのモダフィニルを開発する。臨床試験の開始時期は協議中とのこと。
単なる睡眠不足による居眠りと誤解されがちな「居眠り病」も、不幸なことではあるが同病気の症状発症で事故が相次いだことで認知されつつある。今回発売される「モディオダール」がすべての居眠り病患者に効くわけではなく、特効薬となりうるということもなさそうだが、それでもこの病気に苦しんでいる多くの人にとって救いの手になりうるだけに、発売開始を待ち望みたいところだ。
もちろん常日頃からそのような症状を自覚している人は、まずは医者に相談することを忘れずに。一人で悩んでいても解決しないのだから。
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