コア層向けで著名な出版社ビブロス、負債総額20億円で倒産
2006年04月06日 07:30
【Mainichi INTERACTIVE】が報じたところによると、「オタク検定試験」などで世間一般に名を知られており、漫画ファンにはボーイズラブ(BL)系漫画の出版の雄の一社としても有名な出版社の【ビブロス】が4月5日、東京地方裁判所に自己破産申請をしたことが明らかになった。負債総額は20億円。
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記事によると同社は2005年に漫画やアニメなどの知識を問う「オタク検定」を実施したり、民主党の鳩山由紀夫衆議院議員を表紙に採用した新雑誌「オタクエリート」を創刊するなど、コア層向けの冊子に長けていた。また、男性同士の恋愛を描いた漫画や小説などでも確固たる地位を築いていた。
同社は出版部門単独では黒字だったものの、山本裕昭社長が経営する自費出版関連会社【碧天舎】(3月31日に破産手続き開始)の業績不振などで資金繰りが悪化していたという。また、碧天舎の破産に伴い、出資をしていた女性向けコミック・小説出版の【ハイランド】も同様の措置が取られている。なお碧天舎・ハイランドの負債額はそれぞれ8億6000万円、2億6000万円ほどだが今後増える可能性もある。
アマゾンの『ビブロス社発行の雑誌』を見ても、確かにBL系の本が上位にずらりと並んでおり、それぞれの本のランキングも結構上位にあったことから、この層における支持をかなり集めていたものと思われる。それだけに今回のビブロスの破綻は、関連各層に少なからぬ影響を及ぼすことは必至だろう。
なお今回のビブロスの件により、某漫画の「伝説」がまた一つ裏づけられたという話もあるが、真相は不明である。
(最終更新:2013/09/19)
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