【更新】頼りになる「本のお医者」、「新・病気とからだの読本」が第10巻で完結
2006年04月26日 12:30
[YOMIURI ONLINE]によると、家庭向けの医学百科事典こと『新・病気とからだの読本』(【暮しの手帳社】)が、このたび第10巻の「のど・歯の病気と全身の症状」でようやく完結した。さまざまな病気について、患者の視点で分かりやすく解説されており、編集者と医師との対話形式でまとめられたそのスタイルは、読み物としても好評を博している。
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元々この『新・病気とからだの読本』は、1970年に「からだの読本」として刊行。それが1987年には「病気とからだの読本」として改定され全部で100万部が売れるというヒットセラーになった。さらに改定され2000年には第一巻が出版された今回の版では、新たに登場した病気「O157」や内視鏡治療など新技術を加え、項目を大幅に増やすと共に1冊あたりの分量を減らし、てに取り易くした。また、専門用語を分かりやすく取り入れたという改善点もある。
作り手側としては「必要な時に読む医学事典」としてよりも、「読本」として常日頃から目を通し、楽しみながら基礎知識を身につける「お手軽医学参考書」のような位置づけを考えているようだ。
同社編集主幹の尾形道夫氏は
「より良い医療を実現するには、医師と患者のコミュニケーションが大事なことが分かってきたが、まだ十分とはいえない。患者が自分の体や病気のことをよく知り、医師とより良い関係を築くために、この本を活用してもらえれば」
と話しているという。
現在ではインターネットの普及により、さまざまな医学情報や体験談がネット上にあり、容易に調べることができる。また、医療サイドからもコミュニティなどを用いて情報を積極的に提供する姿勢もうかがえる。「生兵法は大怪我のもと」という言葉にもあるとおり、たとえ自分である程度の知識を身につけていても最終的な判断は専門家に任せるべき(それこそ「モチはモチ屋」なのだ)であることに違いは無いが、最低限の予備知識を持っていれば損をすることは無い。
なにより「読み物」として読めると言うのなら、「一家に一冊」ならぬ「一家に1セット」という形で備えておくのも悪くないだろう。
ちなみに当方(不破)の場合は、まさに「事典」的な使い方をする目的で『家庭医学大事典』を本棚にそろえている。使う事はめったに無いし、使わないような状況こそが望まれるべきなのだが、逆に「その本が存在することによる安心感」を得られるから不思議である。
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