USEN(4842)、ライブドア(4753)と業務提携を決定、フジテレビ(4676)はUSEN社長にライブドア株式を売却
2006年03月17日 06:30
【NIKKEI NeT】によると【USEN(4842)】と【フジテレビジョン(4676)】は3月16日記者会見を開き、フジテレビが保有する【ライブドア(4753)】株式すべてをUSENの宇野康秀代表取締役個人に売却することを明らかにした。これは1億3374万株・発行株式総数の12.74%にあたる。
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宇野社長は記者会見で「当社(USEN)のインターネット放送GyaOとライブドアのポータル事業はシナジー効果が図れる」とし、ライブドア株式取得の意図を明らかにしている。また、個人で取得したライブドア株式については「法務・財務面での評価をしたのち、会社(USEN)としてもライブドアの新体制による再生に協力したい。場合によっては法人としてのUSENに移すこともありうる」とし、ライブドアの再建に注力することが第一であると表明した。
全株式を売却したフジテレビ側は、損失についてライブドアに損害賠償を請求することを明らかにした上で、「USENとは今後も友好的な取引関係を保ちたい。今後もいろいろなことができると思うが、今日の発表はあくまで株式の売却だ」とし、USENとの友好関係を強化する意図を示している。
個人取得の理由について宇野社長は、資金を金融機関などから借り入れてまかなうとすると共に、「業務提携のみだったら、必ずしも株主にならなくてもできたかもしれない。しかし、業務提携を円滑に進めるには、株主として責任を負ってライブドア社員の信頼を勝ち取る必要があると考えた」と述べ、自分の責任においてライブドアを内部から変えて自社とのシナジー効果を得ようとする考えであるとしている。
個人で100億近いキャッシュを用意して、世間を騒がしているライブドアの株式を買い取って大株主になり、自社との相乗効果を模索するあたり、宇野社長の肝っ玉の大きさがうかがいしれる。今後USENが具体的にどのような形でライブドアと絡んでくるのか、注目したいところだ。
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