記事の指摘によれば、仮にUSENと資本・業務提携を行うことにより、ライブドア側としては経営再建を果たせる可能性があるという。USENにしてみてもライブドアに資本参加することで、「USENの[Gyao]などネット動画配信や光通信事業」と「ライブドアのポータルサイトや金融部門」などを連携させ相乗効果を狙える。

また、フジが【フジ(4676)、ライブドア(4753)に賠償請求。会長が明言】にもあるように「第三者割当分の損失が発生すれば損害賠償請求を行う」としている面でも、仮にUSENがフジの株式をフジの購入価格、あるいはそれにいくばくかのプレミアをつけて買い取りすれば、少なくとも「損失出たら訴えねばメンツが立たない」というフジ側の顔が立ち、ライブドアへの損害賠償請求も取り下げられる可能性もある。

さらに「USENとライブドアの事業提携」にフジテレビも参加することにすれば、大義名分も立ち、株主への説明もうまくいくだろう(フジテレビ側がいくばくかのライブドア株式を保有し続け、かつ残りをUSENに対して「フジの損失が発生しない額」で売却し、フジ・ライブドア間の資本関係をわずかながらも残す形がベストかもしれない)。

ただ、フジはライブドアの第三者割当増資を440億円で引き受けている。USENにこの額を負担できるかどうか、そして負担したとしてそれだけのメリットを試算できるかどうか。それが今件が具体的な方向で進むかどうかの鍵となることだろう。