【更新】「あの銘柄」に備えて!? 株式合併について

2006年03月25日 08:30

株式イメージとうとう上場廃止が決定したがその後もさまざまなニュースが飛び交いホルダーだけでなく市場関係者の多くのハートをドキドキさせている[ライブドア(4753)]だが、同銘柄が「錬金術」の道具として使われた、あるいは同銘柄そのものを有名ならしめた原因の一つが「株式分割」。だが株式の世界にはその「株式分割」の逆に相当する「株式併合」というシステムも存在する。[YOMIURI ONLINE]においてつい先日、その株式併合に関する説明コラムが掲載された。

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株式併合とは要するに、既存株式において複数枚を1枚にまとめるというもの。仮にある銘柄を10株持っていて、その銘柄が「10株を1株に併合しますよ」ということになれば、今後は1株(10÷10=1)所有していることになる。

もちろん、分割の時同様に、手持ちの銘柄全体の価値は変わらないのでご安心あれ。10個の卵をすべてバラバラに買っても、10個詰め用のプラケースに入れて買っても、レジで支払う代金は同じ、という考え方であると説明すればお分かりだろうか。

上記の例5株しかもっていなかった場合はどうなのか。もちろん5÷10=0.5で0.5株となる。この銘柄が1単元=1株だった場合、単元未満株となってしまい、株主としての権利も損なわれることになる。上記参照記事では、その他にも「株式合併」に関する説明が行われている。

ではなぜこの時期に「株式合併」に関する記事が掲載されたのだろう。もちろん、連載の過程でたまたま、ということがあったのかもしれない。だがむしろ、分割につぐ分割で市場を混乱させたライブドアが(整理ポストに移行し上場廃止が決定しても)将来株式合併を行う可能性が高いと踏んだため、説明を行うべきであると記事担当が判断した、と考えた方が納得がいく。

実際、あれだけ大量の株式を発行していると、記事にもあるが「株券の印刷や株主への郵便物などの事務コストが負担になる」。実際ライブドアでは、上場廃止で株券を株主に返還するとでもなれば、株価そのものよりも事務手数料の方が高いというお間抜けなことになる可能性も指摘されている。配当のことなども合わせ、今後ライブドアが株式合併を行う可能性は他銘柄と比べると高い、といえよう。

同コーナーでは[整理ポストについて]の説明も行われている。上場廃止以降もライブドア株主でい続けるつもりの株主は、これと合わせて目を通しておくとよいだろう。

……もっともライブドアの場合、株式合併というより減資の可能性が高いことも指摘しておく。詳細説明は省くが、上記卵の例で説明するなら、「買った10個の卵のうち9個を廃棄処分せざるを得なくなり1個だけ食べられる状態」というところ。1個でも残っていればまだマシだが(この例なら90%減資)、「100%減資」ともなれば「10個の卵すべてを廃棄処分」になる。つまり本当の意味で手持ちの株券が「紙くず」になってしまうわけだ。企業再生のためなどには仕方の無い場合もあるが、そのようなリスクもあることをあらかじめ念頭に入れておきたいところ。

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