「誤発注を防げ!」日証協、誤発注防止の規則作りを証券会社に義務付け

2006年03月16日 08:00

【日本証券業協会】は3月15日、【ジェイコム(2462)】株式の誤発注問題を受けての再発防止策を発表した(発表リリース)。それによると証券会社各社に対して誤発注防止のための社内規則の制定を義務付ける自主規制ルールを導入、証券取引所にも、発行済み株式数の3割を超えるような大量注文は受け付けないようにするなどの防止策を求めている。

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証券会社の自主規制ルールでは、先の問題では徹底されていないと指摘されていた、証券会社各種に誤発注防止の内部管理の徹底を義務付けた。売買代金や株式数で一定規模を超えるようなおかしいと思われる注文には警告を出したり、あるいは注文そのものを受けつけないようなシステム面などの対応を求めるだけでなく、現場の管理者の承認がなければ警告そのものを解除できない仕組みを設けるよう求めている。

一方証券取引所への求めの内容では、あきらかにおかしいと思われる大量注文を弾くシステムの整備だけでなく、発行済み株式の5%を超える注文では証券会社に再確認を行うことを要請している。さらに実際に誤発注が起きた場合、証券会社からの求めに応じ売買成立を一時中断すべきだとしている。

なお、発表リリースのタイトル名「誤発注の再発防止に向けた適切な受発注管理のあり方について(中間整理)」からも明らかな通り、今回発表されたのはあくまでも「中間報告」に過ぎない。具体的提言やガイドラインの詳細は、最終報告において行われることだろう。

調査資料に目を通してもらうと分かるのだが、海外でも誤発注(英語で「エラートレード(Error Trade)」)の考え方や実例は存在し、対応策が図られることがあるものの、その前提として「証券取引所の取引参加者などにおける受注管理体制の整備が適切に行われるよう、自主規制規則などにおいて規定されている場合がほとんど」であるという。ジェイコム株式問題で問題提議されるまで、このような仕組みが日本の証券取引に存在しなかったこと事態が驚きといえば驚きであろう。

その他、色々な誤発注に関する分析がなされており、上記レポートは極めて興味深い。機会があればぜひ一度、熟読されることをオススメする。

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