厚生労働省、ジェネリック医薬品で規格厳守と安定供給のお達し
2006年03月14日 19:35
安価のジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用促進を図るため、【厚生労働省】は3月10日、「後発医薬品の必要な規格を揃える等について」「後発医薬品の安定供給について」の2通知を関係団体や都道府県知事などに当てて発した。ジェネリック医薬品が不利な扱いを受けて流通が妨げられることがないようする一方、市場が混乱することのないようにとの配慮から(【参照記事:YOMIURI ONLINE】)。
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医薬品は元々各種特許を元に作られており、値段にそれが反映されているせいもあってそれなりに高い(これを新薬、先発薬という)。だがそれらの特許が数十年で切れた後は、厚生労働省の承認を得れば特許料ナシで発売ができる。これを後発薬、ジェネリック医薬品と呼ぶ。これは欧米では一般名(Generic name:成分名)で処方されることが多いことからつけられたもの。
「後発医薬品の必要な規格を揃える等について」では、すでに発売されている先発医薬品が持つ企画をすべて取り揃えていないと薬価基準には収録されないことが示されている。中途半端な内容では流通させませんよ、ということ。
「後発医薬品の安定供給について」は、(1)5年間は継続して製造販売(2)全都道府県に販売体制を整備し情報の提供を怠らない(3)関係機関からの安定供給に関する苦情を速やかに受け付け改善を行うこと。の3項目が挙げられている。
要は「安価で製造販売できるジェネリック医薬品でも、先発医薬品同様に安定供給や規格の順守に対する決まりや慣わしは守らねばいけませんよ」というお達し。利用者からしてみれば価格の安いジェネリック医薬品は大歓迎だが、粗悪品をつかまされたのでは不安さく裂。その意味では今回の通知は、利用者にとってもプラスとなることだろう。
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