【更新】骨粗しょう症患者に朗報、症状を抑える物質を法線菌の中に発見
2006年03月09日 07:30
[YOMIURI ONLINE]によると、抗生物質を作る放線菌の一種が出す物質に、骨粗しょう症の原因となる「破骨細胞」の働きを抑える効果があることを【理化学研究所】【中部大学】などの研究チームが突き止めたという。現在でも破骨細胞に作用する治療薬はあるが、それらと比べても副作用が少なく、有望な薬剤になるものと期待されている。
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人間の骨は新陳代謝で常に古いものが壊され、新しいものに入れ替えられていく(骨リモデリングという)。骨粗しょう症は、古くなった骨を破壊する破骨細胞の働きが、骨を新しく作る骨芽細胞の働きを上回り、骨がスカスカになる病気。日本では1000万人以上もの患者がいると推定されている。
記事によると研究チームは、放線菌が作る二次代謝産物で抗癌作用をもつ低分子化合物「リベロマイシンA」の抗腫瘍効果について研究を進めていたものの、その過程でリベロマイシンAが破骨細胞の働きを低濃度で抑えることを確認したという。マウス実験では60%もの抑制効果が出たという。
現在の治療薬は長期投与すると骨の破壊だけで無く形成まで弱めてしまったり、薬に対する免疫が出来てしまうが、リベロマイシンAにはこのような弱点は無かった。ただし高濃度で投与し続けると低カルシウム血症を引き起こす可能性があるという。
当方(不破)も、服用しているステロイド系の副作用の一つにカルシウム吸収というのがあり、その関係で骨粗しょう症になる可能性があると主治医からいわれている。その確率は低く、対応も可能だが、やはり「骨粗しょう症」に対する恐れはある。今回のリベロマイシンAを元に、現在の薬よりもより効果的で副作用の少ない骨粗しょう症薬が出来ることを心から祈りたい。
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