安アクセサリーに高濃度の鉛、口にすると危険と東京都が警告
2006年03月07日 08:30
【asahi.com】などが報じたところによると、スーパーや100円ショップなどで販売されている、低価格の金属製アクセサリーの一部に、幼児が口に入れると脳神経に影響を与えるほどの高濃度の鉛が含まれていることが東京都の調査で明らかになった(【発表リリース】)。都ではこの調査結果を受けて、国に対して法規制や警告表示の義務付けを申し入れた。
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今調査は東京都の消費生活条例に基づいて行われたもので、対象は価格が100~1,000円程度、都内で市販されている金属製アクセサリー類など、指輪、ネックレス、ブレスレット、携帯ストラップで計76品目。
日本には金属製アクセサリー類などの鉛に関する規制などがないので、アメリカの基準で測定検査したところ、その基準値を上回ったものが過半の46点。21点について間違って飲んでしまったらどうなるかということで「胃の中でどの程度鉛が溶け出すか」を調査したところ、14点が基準を超えた。今回の調査で、最も溶解量の高かったブローチは、アメリカ基準の56倍に達した。
アメリカでは鉛を含有するアクセサリーを幼児が誤ってのみ込んで、言語発達や認知の障害が出る事故などが起きているという。
都では今回の調査結果を受け、各方面に次のような提案、喚起を行った。
●厚生労働省及び経済産業省
金属製アクセサリー類等に含有する鉛を規制すること及び鉛を含有している場合は警告表示を行うことなどの対策をとることへの緊急提案。
●販売事業者の団体など
鉛を含有した金属製アクセサリー類などの安全確保について対応を図ることへの要請。
●消費者
金属製アクセサリー類などを、乳幼児がなめる、口に入れる、飲み込むなどしないように大人が取扱いに注意することへの注意喚起。
鉛は安価で加工しやすい金属であることから、安価なアクセサリーなどでは多用されることが多い。そもそも製作時には口の中に入れることなど想定していないが、大きさなどを考えるとそのような可能性は十二分にある。他のおもちゃの対策同様、金属製アクセサリーについても各方面が今後一層注意・配慮すべきだろう。
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