もちろん違法な商品や法律・規制上問題のある(例えば保険や株式など)は別として、「普通こういうものはショッピングモールでは売らないだろうなぁ」というものが果たしてあるのかどうか、非常に気になるところではある。先に【米アマゾン、クリスマス商戦の販売1億件を突破】でアメリカのアマゾンの記事を書いた時には、もっとも高額な商品として10万ドル近いダイヤモンドのイヤリングが売れたというのがあった。直接宝石店でならともかく、ネット上から1000万円のダイヤを購入!? よほど金銭感覚がマヒしているのか、あるいは気にしないタチなのか、それともアラブの大富豪のように1000万円などはした金と思っているのか、はたまたインターネット取引に全幅の信頼を寄せているのか。

モノは試しに「ダイヤモンド」のキーワードで、『宝石関係をサーチしてみたところ……』

楽天市場でダイヤモンドを検索した結果

腰が抜けるような金額のがずらりと出てきました(苦笑)。まぁ実際、10億近いものや在庫切れのはダミーデータだろうからそれらは除外するとしても、『1775カラットのファンシーピンクダイヤモンド1600万円』だの、『ロレックスのダイヤモンド散りばめバリエーション(ロレックス デイトジャストレディース)1110万円』だの、なんかもう別世界の物語を見ているかのような雰囲気。こんな高額商品を自分のパソコン上からマウスやキーボードで入力して購入するとしたら、どんな気分になるんだろう。何か妙な感じだ。

楽天市場恐るべしということは分かったが、「ごちそうといえばビフテキ、高額商品といえばダイヤモンド」というとあまりにも陳腐すぎる。そこで「もっと高いものはないか」と調べてみた。

ロールスロイスをはじめとした高級車は!? と思ったが、先に1000万円超えのダイヤを見た後ではすべてが見劣りする。贅沢な奴。ビルディングはどうか、さすがに売っていない。住宅はどうよ、と『調べてみたら……』

楽天市場で住宅を検索した結果

……すみません。私が悪かった。4000万近い一戸建てやら何やらがゴロゴロしている。不動産屋で実際に掲載されている物件には一億だの二億だのという物件が並んでいるが、さすがにネットモール上でこのような住宅の一覧を見ると、しかもそれが「ポチっとな」で購入できる(もちろん余力があれば)ということを考えると、やはり「お金持ち」の末恐ろしさを実感してしまう。

実際にはこれらのオーダーを受けても電話や直接来訪などでやりとりをするのがメインだろうし、あるいは出店することで宣伝効果を狙っているのだろう。そういう意味では、十分以上に効果があるはずだ。特に不動産関係はインターネットによる情報開示の分野が進んでいるので、楽天市場に出店するのも緻密な計算と戦略の上で、のことだと思われる。

かつてのバブル時代、小学生がパソコンショップで札束を店員に渡し、「りんご一つちょうだい」といいマッキントッシュを購入したという逸話がある。今ではパソコン上からピピピッと入力し、「はい、これで1000万のダイヤ購入」「横浜の一戸建ても買った、と」という逸話が出てくるのだろうか。

ダイヤや住宅は無理だとしても(苦笑)、シャープの『アクオス』くらいは買えるような身分になりたいものだ。いや、やはり別荘くらいを買って、実家の親父にプレゼント、かな。

……夢を持つのはタダだもんな、うん(涙)。

(最終更新:2013/09/04)