ライブドアオート(7602)、「ライブドアによるイメージダウンで売上悪化」としてライブドアへの損害賠償請求

2006年03月31日 06:30

株式イメージ【ライブドアオート(7602)】は3月30日、【ライブドア(4753)】に対して損害賠償請求を行うことを明らかにした(【発表リリース、PDF】)。具体的な請求額や請求時期は今後検討するとのこと。不祥事を理由として子会社が親会社に賠償を求めるという、きわめて珍しい事態となる。

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発表リリースによると今回の請求は、ライブドア本体や旧経営陣による一連の証券取引法違反容疑やそれに伴う関連銘柄の上場廃止決定、さらにライブドアとライブドアオートとの間で結ばれた一連の契約自身もライブドアによる虚偽情報に基づいて行われたことなどによって、イメージ悪化に伴う売上減少をはじめ「有形無形の損害を被っている」ことは否定できないと判断。その上で、「訴訟も辞さない覚悟で損害賠償を請求する」こととした。

また同日ライブドアオートはライブドアに対し、ライブドアとライブドア関係者が所有しているライブドアオートの株式・新株予約権について、ライブドアオートが指定する者へ譲渡するよう願い出たことも明らかにした(【発表リリース、PDF】)。これは、ライブドアが所有している株式・新株予約権はそもそもライブドアからの虚偽情報に基づいて締結された契約によるものであり、錯誤の結果引き受けされたものだから有効ではないとする主張によるもの。すでに2月10日の段階で書面にて資本業務提携の解消を申し出たものの、回答がないので今回あらためて公表した。なおこちらについても具体的な譲渡先や譲渡条件については決定していないという。

錯誤による契約締結やイメージダウンで売上が落ちたという事象は事実であるから、ライブドアオートの主張も分からないではない。とはいえどの程度の損失が生じたのかの算定は難しいし、錯誤の契約をチャラにすべく第三者に譲渡しろといいつつ譲渡先はまだ決まってないというのではライブドア側も対応は難しいだろう。一刻も早い事態の回復をと考えているお家事情は理解できるものの、もう少し確定事項を増やしてから提起した方がよかったのかもしれない。

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