【更新】消費者金融大手5社がテレビCMの自粛時間を延長
2006年03月16日 12:15
[YOMIURI ONLINE]によると、消費者金融大手5社([武富士(8564)][アイフル(8515)][プロミス(8574)][アコム(8572)][三洋信販(8573)])が、4月からテレビCMの自粛時間を延長することが明らかになった。テレビCMを多用しての宣伝が多重債務者を増加させる一因と指摘されるなど、社会的批判が高まっていることに対する配慮のためだという。
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現在の自粛時間帯は午後の5時から午後9時までの、いわゆるゴールデンタイム。他に青年向け番組でも自粛をしている。4月からは午後5時から午後10時まで延長させる他、午前7時から午前9時の朝食時間帯の放送も取りやめる。
さらにCMが集中している午後10時から深夜0時の時間を対象に、1社あたりの出稿量を制限する自主ルールも新たに導入する方針。
消費者金融のテレビCMについては3月15日に与謝野金融担当相が参議院予算委員会で「テレビに高い金利で貸す業者の広告が堂々と載っているのは不愉快だ」「かつて超一流と思っていた大手銀行が消費者金融と一緒に広告を出しているのも最近不愉快なことの一つ」と断じ、痛烈に批判している([参照記事:NIKKEI NeT])。今回の動きはこれに呼応してのものと思われる。
ただ、テレビ業界側からすれば消費者金融会社は超お得意様に他ならず、世間の批判と予算の板ばさみで頭を抱えていることも事実だろう。また、「銀行と消費者金融が肩を組むのはけしからん」という意見だが、昔はともかく今の大手銀行は実情としては単なる強欲な金貸し以外の何物でもない(「雨が降る時には傘を貸さず、天気が良いときに傘を貸すと押し付けてくる」の言葉に例えられるように)という意見もある。
ましてや自分の身がピンチになった時には国民の税金で助けてもらいながら上役らは身を削りもせず、業績が回復してきても利率は無いに等しい状態のままが続いているあたり、昔の高利貸しよりタチが悪いかもしれない。その意味では、金融担当相の認識は間違っているといえるだろう。
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