政府の規制強化作に消費者金融大手5社会見で全面対決の姿勢

2006年03月29日 06:30

【Mainichi INTERACTIVE】の報によると消費者金融大手5社([武富士(8564)][アイフル(8515)][プロミス(8574)][アコム(8572)]【三洋信販(8573)】)は3月28日、東京都内で共同記者会見を行い、多重債務者問題への取り組みを発表すると共に、政府与党などが進めている消費者金融への規制案につき、さまざまな異論を唱え全面対決の姿勢を見せた。

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記事や【発表リリース(PDF)】によると5社は、「健全な家計管理の支援」「安全な利用のための情報発信」「セーフティネット構築に向けた取り組み」などを柱とし、借り手が自らの消費行動や金銭感覚を確認する診断サービスの提供を行い、テレビCMに関する新しい施策を実施するなどで、現状への対応を行うとした。

その一方、政府与党などから一人当たりの借入総額を制限する案などが浮上していることについては、

・消費者が借り入れをする権利を阻害する
・住宅ローンなども含めたすべての借り入れを把握するのは困難で、消費者金融のみの規制は意味がない
・出資法と利息制限法の違いによる「グレーゾーン金利」については、
1)金利はできる限り自由競争にしないと、ヤミ金融がはびこる
2)適切な金利は顧客によって違う
3)リスクに見合った金利は必要


などと主張している。

すでに発表されている決算などからも、現在進められている規制案が実働すれば、消費者金融の収益構造が大きく変わる可能性が高いだけに、規制を受ける側としても必至になるのは理解できる。とはいえ、今回の主張を読む限りでは、その多くが「お前が言うな」的な内容が多く、説得力に欠ける気がしなくもない。

例えば「ヤミ金融がはびこる」というのなら、なぜそれを防止するための法規制強化を提言しないのか。反論する一方で次々と大手銀行と提携を結んでいるのはどういうことなのだろうか。

銀行が「間接金融」の使命を半ば以上果たしていない現状において、ニーズがある以上消費者金融の存在は必要不可欠なのは事実だろう。とはいえ、問題があるのならそれは是正する必要があるのもまた事実。主義主張の弁明は自由だが、あまりにも世間一般の論旨とかけ離れたものであると、賛同の声はあまり得られないだろう。


■関連記事:
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【「利息制限法撤廃、出資法の柔軟運用で」後藤田金融庁政務官語る】


(最終更新:2013/08/28)

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