ジャスダック、発行済み株式の3割を超す注文は「拒否」へ
2006年03月23日 08:30
【ジャスダック証券取引所】は3月22日、株式の誤発注防止策として、1企業の発行済み株式数の3割を超える注文は受け付けないシステムを導入すると発表、これに関する意見など(パブリックコメント)の募集を開始した(【発表リリース、PDF】)。システムへの対応を急ぎ、今年の5月をめどに導入する。また、4月からは上場企業が買収防衛策を導入する場合には、事前にジャスダックへ相談を求めることも定めている(こちらはすでにパブリックコメントの受付は終了している)。
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具体的には、
・当取引所においては、上場株式数の30%を超える注文を受け付けないこととします。
・上場株式数の5%超30%以下の注文を発見した場合、取引参加者に確認を行い、当該注文が誤注文であることが確認された場合で、約定する可能性が高いときは、付合せ(特別気配の表示を含む)を一時留保したうえで、当該取引参加者に取消しを要請することとします。
などの措置が挙げられている。また、5%を超える誤注文が発注され、約定した出来高が5%を超えるか直前約定価格から7%を超える価格で約定した場合、銘柄名や株式数、誤発注をした証券会社など各種情報を公開するとのこと。
ジャスダックの今回の決定は、先の【「誤発注を防げ!」日証協、誤発注防止の規則作りを証券会社に義務付け】にもあるように、日証協の指示によるもの。他の証券取引所も同様にルール作りを行うことが予想される。とはいえ戦略・判断ミスと単なる誤発注の境目を誰が判断するのか、容易な誤発注取り消しシステムの導入は将棋などにおける「待った」を公認することにならないか、などの懸念もある。
昨年から頻繁に明らかにされている誤発注のほとんどは、システム上のトラブルではなくヒューマンエラーによるもの。システムやルールがどうとかいう部分で対応するのは必要だが、それより前に成すべきことが証券会社にも、取引所にもあるのではないだろうか。
追記記事:東証も同様の措置を実施するようである(【東証とジャスダック、誤発注防止のため注文制限を導入(NIKKEI NeT)】)。
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