信用取引の損失を穴埋めするため2億円を横領した社員逮捕へ

2006年03月15日 19:20

株式イメージ【Sanspo.com】によると、【三井物産(8031)】の全額出資子会社で石油販売の【国際油化】は3月13日、経理部の元社員が自分の株式取引で出した損失を穴埋めするため、会社の資金約2億円を横領していたと発表した(【発表リリース】)。

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横領したのは経理部所属の男性(33)。株式の信用取引で出した損失穴埋めのため、2005年4月から今年の2月にかけて、出金担当者の立場を利用して会社口座から本人口座へ合計23回に亘り、総額約2億円を振込んで横領したもの。監査法人による期末会計監査が近づいたことにより、不正な資金横領の発覚は避けられないと判断した本人が自ら告白し、事態が明らかになった。

本人からは8800万円の返済がなされているが残り1億1200万円ほどは未納。国政油化ではこの社員を3月13日付けで懲戒解雇、さらに今後刑事告発する予定。

大企業の経理部ともなれば多額の金額のやりとりを毎日行うだけあり、金額の大小の錯覚を生じたり、自分のお金と会社のお金の区別が他人よりもつきにくい状態になっているかもしれない。だからといって無理に、欲張って信用取引をして自力で穴埋めできないほどの損失を出すだけでなく、その穴埋めを会社の資金で行うのはおろかとしか表現のしようがない。

「投資は自己責任で」という言葉の「自己責任」とは、当然のことながら自分が負える責任の範囲内で、ということを指す。会社の資金をちょろまかすなど、言語道断といえるだろう。

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