国民年金未加入者半減、大部分は国保に加入するも「加入したい」意志の持ち主は2割だけ

2006年03月09日 21:00

[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると【社会保険庁】が3月8日に発表した2004年における公的年金加入状況調査(【リリース、PDF】)で、国民年金の未加入者は前回2001年調査時の63万5000人から約半減し36万2000人になったが、その未加入者のうち84.7%は国民健康保険(国保)には加入していることが明らかになった。

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【「年金払わないと医療費は全額自己負担」!? 厚生省が検討】ですでに報じたとおり、政府は2007年から「国民年金保険料未払者には、通常より有効期間が短い国保保険証」を発行する。何度も市町村の窓口に来るようにし、年金納付を呼びかけるため。ただ、すでに国民年金未加入者の多くが国保には入っているため、頻繁に窓口を訪れても納付には応じない人も多数出てくると思われ、結果として市町村窓口が混乱する懸念がある。

さらに国民年金未加入者のうち今後加入しようと考えている人は20.9%に過ぎず、加入意志のない人は62.3%にも及んでいる。「病気に備えて国保には加入しているが年金はちょっと……」というパターンが多いようだ。さらに未加入の理由としては、「保険料が高く、経済的に納めるのが困難」が最も多く、「制度のしくみを知らなかった」「加入の届け出をする必要はないと思っていた」が続いている。

今回の調査結果では制度の仕組みを知らない、あるいは加入届出の必要性を告知啓蒙することで、もう少し国民年金加入者が増加する可能性があることを示唆している。が、同時に「現在加入していない人で将来加入するつもりもない」人が過半を占めていることから、彼らに意志を変えるほどのメリットや安心性を提示するなどの方策を採らない限り、現状を劇的に改善することは難しいと思われる。

確かに仕組みがあまりにもややこしく、保険料も高く、将来支給される時期になって「割りのあう」額を享受されるかどうか保証されていない(「保証する」とは公表しているが、現状を見るに「改革」の名の下に浪費のツケが回される可能性は否定できない)といわざるを得ない国民年金。仕組みの複雑さは当方(不破)も、先日年金に関して用意されている電話相談室へ質問をした時に、対応に出たタカビーの相談員の高圧的な態度に辟易したことでも実体験している。

「社会の仕組みだから」という理屈は分かるが、その理屈には納得する・させるだけの説明責任があると思うのは当方だけではあるまい。

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