チリ、ドイツからレオパルド2主力戦車118台を購入

2006年03月26日 18:00

レオパルド2イメージ【DefenseNews.com】によるとチリ政府はまもなく退役するレオパルド1型主力戦車から装備変換を行うため、ドイツから同国の陸軍主力戦車であるレオパルド2型主力戦車を118台購入することを決定した。すでにドイツとの間で協定を取り結んだと3月24日チリ国防省が声明で発表した。購入価格は未発表。

スポンサードリンク

レオパルド2イメージチリ政府は今回の陸軍主力装備の変換について、「単純に老朽化した装備を差し替えただけで軍拡競争に熱心になっているわけではない」と近隣諸国からの軍事力の増大に関する懸念を一蹴している。

とはいえ、最近特に隣国ペルーとの関係が悪化し、最近ではF-16戦闘機やフリゲート艦、ハープーンミサイルなどを次々に購入し軍事力を増強しているのは目に見えて明らか。一線級の主力戦車レオパルド2を100台以上一挙に導入することに対し、近隣諸国は気が気でないのは確かだろう。

また、ドイツも予算削減や軍縮などの事情から、あまったレオパルド2を売却する方針を推し進めており、今回のチリの購入は「渡りに舟」というところ(すでにフィンランドやポーランド、ギリシア、トルコに販売実績がある)。

冷戦の終結と冷戦構造の崩壊で、二大大国の対立の危険性は薄らいだが、結果として余剰となった兵器はニーズに従い周辺国家に分散されていく一例といえる。かつてレオパルド2は、『大戦略』シリーズをはじめとする各種シミュレーションゲームや戦闘系リアルタイムゲームで、西側諸国の代表主力戦車の1つ、いわば「(西)ドイツの代表」として登場。陸上自衛隊の90式戦車やアメリカのM1エイブラムズなどと共に東側諸国の戦車と戦車戦を繰り広げていただけに、ポーランドやトルコ、そして今回のチリのように世界各国に広がっていくあたり、時代の流れを感じさせるといえよう。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ