【更新】東証、新システムの導入時期を2008年度末から2009年度初頭に

2006年03月22日 06:30

株式イメージ[YOMIURI ONLINE]によると【東京証券取引所】は3月20日、株式売買の次世代システム導入時期を「2008年度末から2009年度初めにかけて」とする方針を固めたという。3月22日本日にまとめる中期経営計画(2006年度から2008年度)に盛り込むとのこと。

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[ライブドア(4753)]グループの証券取引法違反事件とそれに伴う関連銘柄の出来高急増で、東証は1月18日に前代未聞空前絶後の取引全面停止に追い込まれた汚点を残してしまった。その過ちを繰り返さないため、東証では処理能力を飛躍的な改善させた次世代システム導入を急ぐ方針であることを表明すると共に、その導入時期を2年から3年をメドとし、具体的なタイムスケジュールについては公開していなかった。

具体的にどれほどの処理能力を持たせるようにするか、その水準は固まっていないが、海外、特にニューヨーク証券取引所などを参考にし、現在の能力を大幅に上回る水準に設定するという。

だがその次世代システム導入が成し遂げられるまで、当面の注文件数増加に対しては、今年中に1日あたり注文受け付け件数を現在の900万件から1400万件に増やすなどの暫定的システム増強で対応するとのこと。

最近は年度末で様子見をしているからなのか、あるいはライブドアショックの反動からか、出来高が急減し一時期のような障害発生の可能性は低くなっているものの、また何かをきっかけに出来高が急増するかもしれない。その際、前回と同じような理由で取引を停止したり規制を設けたのでは「先の反省が活かせていない」と非難されても仕方が無い。

証券取引所も立派なインフラであるに違いはない。ダムや電力と同じように、「可能性として考えられる最大利用をさらに上回るキャパシティ」をもたせ、余裕を見せ付けてこそ、利用者は安心して取引を行える。結果として余力がありすぎてスカスカになったとしても、年初のように能力不足で取引全面停止に追い込まれるよりは百万倍マシ。

タイムスケジュールが切られた以上、それに従い粛々と実行に移してほしいものだ。

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