鳥インフルエンザの犠牲者世界で100人を超す、WHOが緊急対策へ
2006年03月16日 08:00
【NIKKEI NeT】が報じたところによると、高病原性の鳥インフルエンザによる死者が世界で100人を超えた。【WHO(世界保健機構)】によれば、アゼルバイジャン政府が3人の若者の死因が鳥インフルエンザであることを確認したという。
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断片的だが断続的に、ヨーロッパや中東、アフリカなどで鳥インフルエンザの確認の報は入ってきており、感染が加速度的に広まっているようすがうかがえる。WHOでも各国の保険当局などと連携し、封じ込め対策に全力を挙げているという。当記事では該当する3人が、H5型ウイルスの感染者であることを確認、現在高病原性のH5N1型であるかどうかの検査をしている。
ちなみに「高病原性」とは、言葉そのものから推測できるように、感染対象を死に至らしめたり全身への症状を引き起こしたりするなど、特に強い影響力・病原性を持つものをいう。鳥インフルエンザの高病原性タイプのものは1878年にイタリアではじめて発見・確認されたとのこと(【参考:鳥取県公式サイト】)
現在発症例はまだ少数だが、いくら科学技術や予防対策、情報伝達力や運輸機関が進歩した現在でも、ウイルスなどが一度爆発的に拡散する(パンデミック)と対応しきれない可能性がある。現在、関係各所が全力を持って対処法の研究に取り組むと共に、症状の対処薬であるタミフルの備蓄が進められているが、油断は禁物といえる。
先のWHOのサイトを見ても、たとえば【Director-General warns African countries to prepare for avian and pandemic influenza】にある通り、特に今後、衛生環境整備が不十分なアフリカ地域などにおける大流行を危惧する声が高い。このような地域への対処には、WHOなど国際機関によるサポートが必要不可欠になるだろう。
WHOによる今年に入ってからの鳥インフルエンザの人間への感染報告・確認数(クリックすると拡大図が表示されます)
とはいえ、個人に出来ることはといえば「健康を保つこと」くらいしか思いつかないのが悲しいところではある。
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