「朝ご飯はきちんと食べましょう」小学生の朝食抜きをゼロにしよう、内閣府が食育基本計画案設定

2006年02月22日 12:10

【内閣府】の検討会は2月20日、国民の食生活改善と健康の増進を目指し、朝食を抜いてしまう「欠食」の小学生を0%にするなど、2010年度までに達成すべき数値目標を盛り込んだ「食育推進基本計画案」をまとめた([このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]、【内閣府内食育推進ページ】)。

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食育(しょくいく)とは、食、すなわち食べ物や食べることに関する知識を経験を通して学び取り、選択し目極める「選択眼」を身につけ、健全な食生活を過ごせる人間を育て上げていくというもの。最近富みに語られるようになったが、言葉自体は明治時代から存在していた。

2005年6月には【食育基本法】が成立。この法律では「食育」によって国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことを目的としている。もちろん単なるグルメ生活のたん能や料理教室といったストレートな話だけではなく、道徳や心構え、栄養学、食文化もあわせた、トータルな意味での食文化の啓蒙であると共に、QOL(生活の質)向上とも密接な係わり合いがあるものである。

参照記事によると2000年度の調査では小学5年生で「ほとんど朝食を食べない」と回答した子供が4%におよび、朝食を抜いたりサプリメントで済ます若年男性もかなりの割合に及んでいるとしている。今回の計画案では国や地方自治体を中心に啓蒙活動などを行い、これらの食生活の改善を求める取り組みを進めるという。計画案は昨年施行された食育基本法に基づいて策定。3月の食育推進会議(会長・小泉純一郎首相)で正式決定するとのこと。

具体的なアクションプランとしては、朝食抜きの人の減少を啓蒙すると共に、食材への理解を深めるため、学校給食で地元の農産物を使用する「地産地消」比率を高めたり、成人病などに対する知識を深めるための教育を行う、栄養教員を中心とした指導体制の充実、さらには食育月間や「食育の日」を設け、イベントなどを行うとのこと。

こういった取り組みはやもすると形だけ設定されて中身がスカスカ(俗に言う「骨抜き」)となったり、天下り先のための良い「税金ばらまき案件」となりかねない。だが「食育」は、QOL向上のためには必要不可欠な要素に他ならない。「誰もが常識的に知っていることをわざわざ教えなくとも」という意見もあるだろうが、その「当たり前のこと」が行われていないからこそ問題視され、今回のような計画が実働されることになった。最前線の現場スタッフはもちろん、統括する方々も、自分自身のこともあわせ「食育は百年の計」という気持ちで注力してほしいものだ。

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