「がんに効く」健康食品の効力を厚生労働省研究班が検証
2006年02月19日 08:30
【asahi.com】によると、がん患者の半数近くが利用しているとされる健康食品に、本当にがんを抑える力があるのかどうかについて調べる臨床試験に、【厚生労働省】の研究班が春から取り組むことが明らかになった。健康食品やサプリメントなどでうたわれている「抗がん力」を人間で検証する試みはこれまでほとんどなかったという。
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具体的には今年3月から、ごく早期ですぐに治療をはじめる必要性がない前立腺がん患者の協力を元に、キノコ類の健康食品をとってもらい、その前後でがんの進行度の指標値の変化や副作用について調査するという。もちろん対象患者のがんが進行すれば、通常の治療がはじめられる。将来的には「食べた派」と「食べてない派」で分けて調査を行い、その違いを調べる予定。
別の調査では現在がん患者の半数近くが何らの代替療法を試み、そのうちの96%が健康食品やサプリメントを使っているという。
活気的な治療薬が無いとされているがんを患った患者にとって、健康食品やサプリメントはまさに「わらにもすがる思い」のわら的存在。もちろんそれぞれの商品には必ずといって良いほど「効きました」という体験談が山ほど紹介されているが、それがその商品によるものなのか別の要因によるものなのかについては、正式な医療機関や公的機関によって裏付けられたものである場合はほとんどない(もっともそれくらい確証度の高いものなら、とうの昔に製薬会社が権利を買い取って正式な対抗薬・治療薬として製品化しているはずだが……)。
公的機関の実地調査により、健康食品やサプリメントの確証性がデータとして確かめられれば、少しでも救いになることだろう。
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