風刺で社会を知るゲーム!? 「アンチ広告ゲーム」をのぞきみる
2006年02月08日 12:12
【CNET Japan】に「アンチ広告ゲーム」なるゲームの紹介が掲載されていた。ゲームの世界に実世界の商品ブランドが登場したり、企業が自社製品の販促目的で開発したゲーム(アドバゲーム)とまったく正反対の目的を持つゲームだという。
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記事ではこの「反アドバゲーム」こと「アンチ広告ゲーム」を、大手企業を皮肉ると同時に企業の方針に疑問の目を向けるためのものとしている。記事では【Persuasive Gamesの「Disaffected!」(ダウンロードタイプ)】、【Molleindustriaの「McDonald's Videogame」(Web上でのプレイタイプ)】の二つが紹介されている。ゲームの中で「牧場開設から食肉処理、さらに、レストラン経営からブランド設定に至るまで、プレイヤーは、世界最大手企業の1社にまで上り詰めたMcDonald'sの成功の裏に隠された事実を目の当たりにすることになる」という。
だがその一方、このようなゲームの製作だけではビジネスは成り立たず、広告プロジェクトの製作を並行していること、一方で企業の体質を批判しつつもう片方でその体質を頼りにするという、非常に微妙な立場を求められているという。
社会構造の複雑さやその内部に潜むさまざまな問題点を知るためにゲームという手段を用いるのなら、かつての『シム』シリーズや、『バランス・オブ・ザ・プラネット』など、ゲーム性というよりはシミュレーション性が高いゲームソフトがマッチしている。面白くするためにゲーム性を高めてリアリティに目をつぶってしまうと、メッセージ性も薄れてしまう。記事にも例示されている、製作メーカーが抱えている微妙なバランスがここでも求められていることになる。
ちなみに記事に掲載されていた2タイトルのうち後者をプレイしてみたが、なかなか面白く、良く出来ていた。『ザ・コンビニ』などのもう少しシビアで現実味の高いもの、と例えれば分かるだろうか。
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