カブドットコム証券(8703)、注文件数抑制のため小口売買手数料値上げ

2006年02月02日 08:30

【NIKKEI NeT】は2月2日、インターネット専業証券会社カブドットコム証券(8703)が、注文件数の増加を抑制するために信用取引の委託手数料を3月に見直すと報じた。小口売買手数料を値上げし、その代わりに取引が多いとされている価格帯の手数料を引き下げる。背景には注文数の激増により続いている各取引所のトラブルがあるようだ。

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記事によれば現行の信用取引の手数料は「新規買い建て・売り建てとその反対売買(つまり1往復)」で売買代金が30万円以下なら315円、30万超10億円までは2940円。見直し後は30万円以下枠を無くして100万円以下で1890円、100万円超200万円以下で2415円、それを超えた場合は今までどおり。

新しい料金体系では、30万円以下は315円から1890円と値上げになるが、最も売買の多い100万円前後では2940円から1890円か2415円と逆に値下げになるとのこと。

ただし今件はいまのところカブドットコム証券からは何の正式な発表もないため、まだ確定情報ではない。この改正が事実だとすれば、少なくとも30万円以下の信用取引は激減するだろう。ただしその分多少なりとも100万円前後の取引は増加するだろうし、30万円以下枠を使って信用取引をしていた顧客はもっと手数料の安い他の会社に移ってしまう可能性もある。

全体としての平均的なサービスを維持しながら、注文件数を減らそうという工夫が十分に伺えるが、一義的には証券会社側にではなく取引所側の問題を解決するために証券会社側が対策を施し、その結果証券会社側にデメリットが生じる(顧客数の減少)ようでは、どこの証券会社も本腰を入れることはしなくなるだろう。

そもそも、「取引所の能力が足りないから投資家の注文件数を減らすようにしなければならない」という考え方自身、問題があるのではないだろうか。

「確定情報ではない」と思ったら朝8時に情報が開示されました(【信用手数料(ワンウェイ手数料®)の改定、および「長期信用取引」の開始】)。

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