ソニー(6758)、プレイステーション3は予定通り今春発売予定とするも規格決定が遅れるとずれ込みもと
2006年02月21日 12:10
【ロイター】が報じたところによると、【ソニー(6758)】グループのソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、次世代家庭用ゲーム機の「プレイステーション3(PS3)」について、当初の予定通り2006年春の発売を目指していることを明らかにした。SCEの広報担当者がロイターに述べたという。
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記事では、先に【メリルリンチ日本証券】のレポートで「ソフトやハードの関連企業の多くから『PS3の発売は今年の秋から年末にずれ込む』との声がある」「ビデオチップの生産遅れ、PS3ハードの発熱問題、コンテンツが揃わないなどの問題もある」「現時点で公式コメントはなくメリルリンチでは2006年春の最後の日である5月31日に国内販売されるという前提を変更しない」と報じられたのを紹介。その上でSCEの広報担当者が、「今レポートに対してコメントはできない。現在予定通り今年春発売を目指している」とした上で、PS3に搭載する次世代光ディスク規格「ブルーレイ・ディスク(BD)」とデジタル映像・音声入出力インターフェイス規格「HDMI」に関する規格が最終的に決定していないので、動向次第では発売日に影響を与えうることも明らかにしている。
規格の決定が遅れている現状には同広報は「ぎりぎりまで規格決定を待っている状態」と述べている。
色々長々と元記事では述べられているが、要は
・メリルリンチのレポートにはコメントできない
・PS3の発売日は現状では予定通り今年春としかコメントできない。憶測や推測ではモノを語れない
・現在詰めの段階の仕様規格が決まらないと予定がずれ込む
・もっとも「セールスに」良い時期を選んで発売したい
ということ。記事で指摘されている通り、仮に「春」の一番最後の日に当たるとされる5月31日に発売日が確定したとしても、数百万台の量産を行うのは今現在規格が決まっていない状況では不可能に近い。「もっとも『セールスに』良い時期を選んで発売したい」という発言も気になる。
恐らくは意地や株価対策のために極少数を先行して当初予定の春ぎりぎりに発売するか、「初回販売台数とタイトルを確保するため」などと理由をつけて発売を年末商戦にあわせた秋から冬に延期するのではないかと思われる。3月下旬から4月に入っても、おもちゃ屋などで予約受付が行われなかったり、あるいはショップサイドの情報として予約手続のお知らせが無ければ、延期はほぼ確定と見てよいだろう。
下手に見切り発車してPS2.5みたいなものを出し、あとでPS3.0のように……などという方策も考えているのかもしれない。今やソニーの根幹分野となったゲーム部門の大黒柱なだけに、「一刻も早く出せ」というプレッシャーも大きいだろう。だが中途半端なものを出すよりは、やはりそれなりなものを作り上げてから出すべきだ。β版レベルで公開してユーザーの反応を見ながら完成度を高めていくソフトウェア(特にネットワーク系)とは違うのだから。
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