ライブドア(4753)、ポータルサイトでナレッジマネジメントシステム「livedoor knowledge」スタート
2006年02月10日 08:30
一連の証券取引法違反事件で渦中にある【ライブドア(4753)】のポータルサイトで、ユーザーが質問したりその質問に答えることで質疑応答をデータベース化していくサービス【livedoor knowledge】をスタートした。参加料は無料。
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「livedoor knowledge」は会員が常日頃疑問に感じていることを他の会員に対して問いかけ、その答えやヒントを知っている人が回答し、そのやりとりをデータ化して蓄積し、他の人に役立てようとするいわば「知恵袋」「Q&A」的なコミュニティサービス。企業内では社員間のノウハウや情報を共有化する「ナレッジマネジメントシステム」として最近流行りのツールだが、ポータルサイトでもウリの機能として大手が次々に導入している。
今回導入された「livedoor knowledge」もそのシステムそのものなのだが、導入直後から同様のシステムをすでに取り入れている【ヤフー(4689)】の【知恵袋サービス】、果てはヤフー本家の【Yahoo! ANSWERS】にそっくりという指摘があった。元々ナレッジマネジメントシステムは掲示板の発展型のシステムであるし求めるものも同じなのである程度似てしまうのは仕方ないところではあるが、それを差し引いても特に後者とは瓜二つといわざるを得ない。色やデザインまで瓜二つ卵二つである。
一部報道によれば、「livedoor knowledge」のサイトデザインには「Yahoo! ANSWERS」のものを踏襲したものが使われている、とあるが、踏襲というよりは日本語化そのもの、といったところである。
ライブドアはこれまでも、踏襲だのインスパイアだのとしたりあるいは否定しながらも、他社コンテンツのベタコピーに近いものを次々サービスとして送り出してきた。それぞれのアイディアやサービスには特に特許も著作権もあるわけではなく、丸ごとそのままコピーで無い限りは法的に問題はなさそうなのだが、常識の度合いを超した模倣ぶりには閉口させられるむきも多いと聞く。
先の事件で魔女の鍋状態になっているライブドアだが、先日同社の技術スタッフの「こんな時だからこそユーザーに安心できるサービスを提供し続けて行きたい」という趣旨のコメントを見る機会があった。気概を感じ頼もしくも思ったのだが、「法に触れなければ何をやってもかまわない」という手法は、ノウハウとして金融セクション以外の部門にも浸透してしまっているのかもしれない。
確かに「IT業界では真似をしてスケールメリットで追い抜くことこそが肝心」とする意見も無くはないのだが……。オリジナリティを付加しない真似は単なるデッドコピー、二番煎じに過ぎないということを忘れてはならない。
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