ロガーをさらに一歩進めた監視ソフト!? 「忙しさ度判別システム」登場
2006年01月26日 19:30
【Slash dot Japan】によると、NHKの[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]において、「客観的な判断が難しい『忙しさ』を数値化し、その度合いを判定するシステムや製品が登場している」とし、その一つとして【株式会社グローバル・フレックス・プランニング】の【忙しさ度判別システム】が紹介されたという。このソフトは従業員のパソコンに常駐させることで、管理者が各従業員がどのくらい忙しいのかを自動判別するというものだそうな。
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実際に製品の紹介ページを見てみると、
従業員のPCに常駐し、リアルタイムで社員がどのくらい忙しいかを自動判別しWeb上で表示することが出来るシステムです。ステータスを社内外に公開することが出来、社員の退席状況や通常、忙しい、かなり忙しい、電話中、退席中の5段階で表示され、またアイコンもそれに応じて変化します。忙しい人には、仕事を頼みにくかったり、社内で遊んでいる人をいち早く見つけ出すための最適化ツールです。
という説明がある。ただ、恐らくは具体的に導入の打診をすれば詳細を教えてくれるのだろうが、何をもってして元気とするのか、忙しいとするのかの判断基準がまったく提示されていないのが気になる。単純なタイピングワークとかならともかく、企画や開発作業では、「タイピングをしている」=「仕事をしている」わけではないので、タイプの量やネットのアクセスボリュームで仕事の度合いを判断されたのでは不当な評価をされる可能性が十分にある。あるいは具体的に、管理側にはデモ画面以上のもっと詳細なパラメータを取得することができるのかもしれない。
会社内各端末のインターネットやメールのアクセスの内容を調べるのによく使われる「ロガー(ログを取るソフト)」は一歩使い方を間違えるとスパイウェアにもなりかねず、あまりおおっぴらには報じられていないがIT系の企業では少なからず導入されている。また、ロガーなどを使わなくとも社内のサーバーのログをチェックすればある程度システム管理者には各端末のアクセス状況が把握できる。逐一チェックするのでは費用対効果が悪すぎるが、「監視してる(のだからサボるな)」というプレッシャーにはなる。
このソフトも「リアルタイムでの各社員の状況表示」などをセールスポイントとしているが、実のところ「これだけ綿密に監視しているのだから、息抜きはともかくサボるとエラいことになりますよ」というプレッシャーを各社員に与えるのが最大の効果なのかもしれない。それに、ちょっと頭を働かせればネットワークゲームのマクロのように「忙しいように見せかけるツール」なども開発されてしまうかもしれないし(苦笑)。先のSlash dot Japanの参照記事のコメントでも、現場からさまざまな声が聞こえてきて、読んでいるだけでも非常に参考になる。
なおこのソフトを開発したグローバル・フレックス・プランニングという会社、他にも似たようなユニークな発想のソフトを開発している。たとえば「Desktop固定費Bar」は、従業員のパソコンので行くトップ上に、自分にかかる固定費や会社全体の固定費が1円単位でリアルタイムに加算表示されるというもの。説明曰く「従業員は自分にかかる固定費などを意識しながら業務を行うことが出来るようになり、会社全体で固定費に関する意識の向上につながります」とのこと(結果は両極端なものとなるような気がするが……)。
また、非上場会社にも関わらずIRが非常に充実している。上場会社なみの決め細やかさだけでなく、一部には社内報レベルの内容まで掲載されている。色々な意味で「ちょっと変わったセンスのある会社」ということに違いはあるまい。
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