日本でさっぱり、アメリカで第一位のミジンコゲーム『エレクトロプランクトン』

2006年01月11日 19:15

エレクトロプランクトンイメージエレクトロプランクトン(Electroplankton)』が、アメリカのAmazon.comにおいて、「コンピュータ・ビデオゲーム部門」のセールスランキングで第一位を獲得した。日本で爆発的な人気をほこっている『どうぶつの森(Animal Crossing: Wild World)』などもぶっちぎり。

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エレクトロプランクトンイメージそもそもこのソフト、正確には「育成シミュレーション」というより「環境エンターテインメントソフト」に近い。アマゾンの説明によればこのゲームは

国際的に活躍するメディアアーティスト、岩井俊雄がおくる最先端のアート作品。
電子の水の世界に住む小さなプランクトンが、ユーザーのタッチや声で自由自在に泳ぎ、光り、音を奏でる。10種類の個性的でキュートなプランクトンと楽しく遊んでいるうちに、いつのまにかあなただけの心地よい音楽と映像がDSから広がっていく!


とあり、アーティスティックなソフトであることがうかがえる。実際【公式サイト】のつくりも、いかにもそんな感じだ。曲も任天堂ならではのもの(マリオの音源)があるなど、ごく普通のゲーマーでも楽しめるような工夫が凝らしてある。ただ、レビューを読む限りでは「しゃべらないシーマン」という表現もあり、人による感じ方の違いがうかがいしれる。人を選ぶソフト、アクの強いソフトであることに違いはなさそうだ。

百歩譲ってニンテンドーDS部門だけでならともかく、パソコンゲームの並み居る強敵をも押しのけてトップに立つとは、返す返すも驚きに他ならない。元々あまり他に類を見ないジャンルのタイトルなだけに、物珍しさがアメリカで受けたのだろうか。あるいは岩井氏の知名度によるものだろうか。

元々海外ではメガデモ(megademo)※が好まれる傾向が強いだけに、同じ香りを持つこのソフトが受けたのかもしれない。だとすれば、『エレクトロプランクトン』は海外でこそその本領を発揮できた、ということになるのだろう。


※追記記事:
【HOT WIRED Japan】によると、このソフトはアメリカでは日本のように店頭販売はされず、直販サイトなどのオンラインショップでのみ販売されている。それもランキング1位となった一因にあげられそうだ。

メガデモ:サウンドやビジュアルのセンスを他人にアピールするために作られた、3Dグラフィックや音楽を駆使したデモンストレーション画面。1990年代初頭から作られ始め、アミガなど当時比較的ビジュアル・音源性能に優れていたマシンでは特に多数のメガデモが披露され、一時期は大流行した。


(最終更新:2013/09/19)

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