【更新】任天堂相談役山内溥氏が理事長の財団設置の百人一首歌碑に文化庁がストップ

2006年01月04日 08:30

百人一首イメージ[YOMIURI ONLINE]によると[任天堂(7974)]の三代目社長で現在は相談役の山内溥氏が理事長を勤める【小倉百人一首文化財団】が国の史跡名勝、京都・嵐山に建設を進めている資料館【百人一首の殿堂・時雨殿】の周辺に、関連事業として百人一首の歌碑100基を建立しようとしたところ、【文化庁】から「待った」がかかった。百人一首の歌の大半が嵐山とはゆかりがないため、歌碑建立地とのゆかりが必要とする文化財保護法に抵触する恐れがあるというのがその理由。

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資料館イメージ資料館そのものはすでにほぼ完成し、あとは歌碑の計画を実行に移す段階に入るという時に文化庁からのストップがかかった。歌碑は資料館を中心とした半径5キロ以内に1基300万円ほどで建てて、歌碑めぐりができるように計画された。ところが歌碑の建立は文化財保護法で定めた史跡名勝の現状変更にあたり、文化庁長官の許可が必要になるが、文化庁側では上記理由から難色を示している。財団側では「代わりの方法を考えるしかない」「法律に抵触しない形で知恵を絞りたい」と計画を余儀なくされているという。

元々花札やカルタなどカードゲームの製作会社だった任天堂のトップとして会社をひっぱってきた山内氏がリーダーということだけでなく、百人一首が京都の風情にぴったりなこと、さらに元々「百人一首の殿堂」として建てられた資料館の付随施設としてという意味から、百人一首めぐりができる歌碑の建立が構想されたのだろう。そう考えると、歌碑の建立はとても素敵な発想だ。

とはいえ「関係無いものでも現状変更が可能なら、資産家が自分の都合の良いようなモノを次々と国の資産ともいえる史跡名勝に建ててしまう」という懸念を考慮すると、文化庁の「待った」にも一理ある。

歌碑を配置しそれらを巡って散歩できるというアイディアそのものは非常に面白い。ここで諦めず、何らかの「工夫」をして、是非実現してほしいものだ。例えば散策可能なジオラマを内包する巨大ドームをつくり、その中に歌碑を建立するとか。それが無理なら、任天堂と協力して歌碑の代わりにWi-Fiの発信機のみを設置し、散策する人に受信可能なニンテンドーDSを貸与。歌碑代わりの発信機に近づくと対応する百人一首が表示されてデータとして保存されるとか……。

あの山内氏なら何とかしてくれるだろう。

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