サイトを開くきっかけとなったのは彼女が病院の待合室で男の子に話しかけた時。その男の子がロボットで遊んでいる様子を見て「うちの子はそのシリーズのおもちゃを3つも持っているけど、遊んだことがない。ほしがるのはゴジラのおもちゃばかり」とミシェルさん。するとその男の子の母親曰く「うちには使っていないゴジラがある」。その場で交渉は成立、ロボットとゴジラの交換が実現。これにヒントを得たミシェルさんは、夫や友人の協力を得て、10月にはサイト開設にこぎつけた。

ミシェルさん曰く、中古品を扱うサイトなどでおもちゃの売買・交換はできても、トイスワップは初の専門サイト。ほしい品物を見つけたらメールで連絡を取り、オンライン送金サービスを使って買い取ったり、手持ちのおもちゃと交換する仕組み。ミシェルさんには1回の取引につき1ドルの手数料が入る。

さぞかし儲かっていると思いきや、サイトのヒット数は50万件に登ったものの、成立した取引は80件にとどまったという。ただミシェルさんは、採算は別として「リサイクルする人が少しでも増えてくれれば十分やりがいはある」とコメントしているという。

特定のジャンルの商材に限定して専用の売買・マッチングシステムを提供するというのは悪くないアイディアだ。ただ、単価が高いものや数が頻繁にやり取りされないと、サイト運営者には利が回ってこない可能性が高い。費用を下げるには、できるだけ運営者の手間隙を少なくすること、つまり「仲介システムの提供に徹すること」にある。

日本でも似たような(別におもちゃに限定しなくともよい)サービスの提供があっても良いのではないだろうか。リサイクルへの貢献という意味では、地球に優しいビジネスとなるはずだ。