マネックス(8698)CEO松本大氏、与謝野金融担当相の発言にコメント発表「株主価値を守る責務があるため当然の措置」
2006年01月20日 08:30
先に【ライブドア(4753)】関連の銘柄について信用取引の際の掛け目をゼロにしたことに対し与謝野金融相が言及した件(【マネックス証券(8698)の「ライブドア関連株式掛け目ゼロ」措置に金融相「困惑」呈す】)で、【マネックス証券(8698)】の代表取締役CEO松本大氏がコメントを発表した。概要としては「株主価値を守る責務があるため当然の措置であり、証券会社としての責務である」とのこと。
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コメント全文は次の通り。
2006年1月19日
マネックス証券株式会社
代表取締役社長CEO 松本 大
与謝野金融担当相の発言に関して
今回の、ライブドア関係5社の株式に対する信用取引の代用有価証券掛目の変更については、当社の個別の経営判断に関することですので、対外的な正式コメントを控えておりましたが、与謝野金融担当相が本件について言及したとの報道がありますので、当該発言についてコメント致します。
当社は、株式市場の重要な担い手の一つである証券会社として、また上場企業であるマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社の100%子会社として、その株主価値を守る責務があります。信用取引に於ける与信行為は、株式を担保に、お客様に金銭を貸与することです。個別の経営判断として特定の株式の代用有価証券としての担保価値の評価が困難になったと総合的に判断される場合に、その担保掛目を下げることは、経営の選択肢の一つであると考えております。
次に、当社の判断として市場にそのような状況が発生した場合には、当社のお客様である個人投資家の利益を守る為に、早期の注意喚起を行うことは、証券会社としての責務だと考えております。
更に、当該特定銘柄の代用有価証券掛目を引き下げた際の、市場全体に対する影響を検討し、特に大きな影響はないものと判断致しました。
以上のことを総合的に勘案し、当該5銘柄の代用有価証券掛目の引き下げを早期に決定し、即日実施とし、お客様に通知致しました。なお、当該5銘柄については、取引所に於いて取引が再開し、流動性が回復するなどの状況を総合的に検証し、順次、代用有価証券掛目を見直しております。
なお、当社による5銘柄の代用有価証券掛目の引き下げと、ここ数日間の市場全体の株価変動との間には、因果関係があるとは考えておりません。
内容を読む限りでは言い得て妙であり、特に問題となるべきところは見当たらない。が、最後の一文「なお、当社による5銘柄の代用有価証券掛目の引き下げと、ここ数日間の市場全体の株価変動との間には、因果関係があるとは考えておりません」は蛇足といえるだろう。今件の暴落の要因の半分はまさにマネックスの掛け目の突然のゼロ宣言が引き起こしたパニック売りであり、それは当日のチャートを見ても明らか。
それをもってしてもまだこの発言をするとは、「考えること自体は自由だが、何様のつもりだ」と反発を受けても仕方のないところだろう。あるいは「関係あることは分かっているがここでそれを認めると責任問題に発展しかねないから、関係がないと断言しておくしかない」という思惑からなのだろうか。
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