関東4都県が有害ゲームソフトの規制に統一基準策定へ

2006年01月12日 08:30

【NIKKEI NeT】によると、東京・埼玉・千葉・神奈川の関東4都県は1月10日、残虐で反社会的な内容のゲームソフトの規制で連携し、規制の統一基準を作ることを決めたという。同日の4都県知事懇談会で合意に達した。近く検討委員会を設置して具体的な統一基準の内容について詰めるという。

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今統一基準については、どのソフトを審査対象とするかも4都県で連携、統一基準に沿って各都県が有害図書に指定する。

現行では有害図書への規制を適用する形で、各都県が独自基準で審査した上で18歳未満への販売を事実上禁止する措置が採られている。だが有害指定対象ソフトが都県によって異なるため、ある都県で購入が禁止されたソフトが隣接する別都県で制限無く買えてしまうなどの問題が指摘されていた。今回の合意で、統一基準を設けることで、規制の実効性を高めるという。

近隣都県で統一見解を出すことによる効果を高めるという手法はあってしかるべきだろう。特に県境近辺の住民にしてみれば、有効な手段となりうる。だが、これら4都県と他県との県境の周辺ではどうなるのかという問題や、インターネットをはじめとする各種通販ではどのように対処すれば良いのかなど、目標達成のために必要な、超えねばならないハードルはまだ多く、高い。

とはいえ規制の強化だけに重点をおいても、表現の自由という憲法の主旨に抵触する問題もあるため、一概に取り締まり強化にのみ注力するわけにもいかない。それに何をもってして「有害」なのかという問題もある。

早急な対応が求められている現状であるのは事実だが、拙速な対応は効果以上の弊害を生みうる。そのバランス感覚を認識した上で対応してほしいものだ。


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