フジテレビ(4676)、ライブドア(4753)株式1.3億株のロックアップ失効を発表

2006年01月25日 08:30

フジテレビジョン(4676)は1月24日、同社が保有するライブドア(4753)株式の12.75%・1億3374万株について、「2007年9月末まではライブドアの同意ナシでは第三者に譲渡できず、貸株その他処分を行わない」という譲渡制限(ロックアップ)が失効したことを発表した。ライブドアの堀江貴文氏の代表権・社長の地位異動によるという([このリンク先のページ(c-direct.ne.jpなど)は掲載が終了しています])。

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リリースなどによると事業提携の一環として、フジテレビはライブドアの第三者割り当て増資を440億円で引き受けている。もちろん今件に伴う株価の急落で資産価値も目減りし、その損失はさらに拡大する恐れもある。今後フジテレビ側は損失のさらなる拡大を食い止めるために保有株式の売却を検討する共に、「株式のやりとりをした時点で不正行為を行っていた事実を開示しなかった疑いが強い」として、ライブドア側に損害賠償の請求も健闘しているという。

フジテレビ側の、提携時のリリース([このリンク先のページ(c-direct.ne.jpなど)は掲載が終了しています])を見直してみたのだが、ロックアップ解除の条件としては「平成19年9月末日までは、ライブドアの自己株式取得による場合、ライブドアの事前の書面による同意がある場合」とのみ記載されており、代表取締役社長(堀江氏)の地位異動などは要件として記載されていない。

フジテレビ側の「提携時に不正事実があるのにそれを隠ぺいして契約したのだから今契約内容も無効である」という主旨は理解できるが、現段階ではその不正事実は確定していない(状況証拠からすればほぼ確定だが)。にも関わらず株価が下がっている、社会的信頼性が損なわれた、嫌疑がかけられているという「現状」から判断して当時にさかのぼって判断するのは、少々話が違うような気がする。

また、あるいは実際にフジテレビとライブドア側で締結された正式な契約書には今件ロックアップ解除に関する記述があるのかもしれないが、もしそうだとしたら(よもや堀江氏の逮捕や地位移動などは「想定外」だとしても)そのような条件について開示をしていなかったフジテレビ側にも問題がないとはいえないだろう。

フジテレビ側としてはロックアップ解除について、契約上のどの項目に照らし合わせた上で失効したのかを明らかにすべきである。

フジテレビが持っているライブドア株の売却は、その多さから恐らくは時間外取引で売却されるのだろうが、どこが買い取るのか、買取先があるのかが疑問である。また仮に市場で売却することにでもなれば、現在売り超になっている株数の約半分に相当する数がさらに売り圧力として加わることになり、市場の混乱に一層の拍車をかけることは間違いない。

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