自民党、選挙でのメディア戦略重視方針。「コミ戦」を常設化
2005年12月25日 08:30
【共同通信】の報によると自民党は12月23日までに、先の衆議院選挙での大勝の一役を担ったとされる、メディア対策を担当した「コミュニケーション戦略チーム」(コミ戦、チーフ・世耕弘成幹事長補佐)を武部勤幹事長の直属機関として選挙期間以外でも常設することを固めた。すでに民主党では同様の機関である「選対企画」を常設の「広報戦略本部」に拡張しており、それに対抗しての意味合いもあるものと思われる。
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今回の衆議院選挙ではテレビのワイドショーやネットの影響力を配慮した動きが自民党の大勝の要因になったと分析。今回の常設化で与野党の2大政党がともにメディア戦略を活動の中心に据えることになる。
コミ戦は広報やPR担当の党職員、外部PR会社社員による混成部隊。率いる世耕氏は元NTT報道担当課長で、先の選挙ではポスター、テレビCMなど従来の宣伝から幹部の失言対策など危機管理まで担ったという。
世耕氏による文献『プロフェッショナル広報戦略』によると、氏による衆議院選挙での広報戦略、さらには杉村大蔵氏による「お詫び会見」なども、緻密な戦略に基づいたアクションであることが見て取れる。さらに【いよいよネット選挙運動解禁へ。自民、法案作成へ動き】にもある通り、インターネット上での選挙活動が解禁の方向で話が進んでいる。
来年以降はアメリカ並に、インターネット上における選挙広報活動が盛んになることだろう。もちろん一般個人らによるチェックや指摘も行われるから、失言や矛盾した発言など、いい加減なアクションをすると、ネガティブな意味での「効果」を当事者にもたらすことになる。これまでのように「黙っていれば人の噂も何とやらだろう」というわけにはいかなくなる。
与野党共に「分かる」人らによるアドバイスが必要不可欠になるだろうし、逆にさまざまなやり取りが行われるに違いない。近いうちに政党のバナー広告なども登場するかも。
(最終更新:2013/09/19)
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