タミフルが効かない鳥インフルエンザウィルス、発見さる

2005年12月22日 21:05

[このリンク先のページ(Cnn.co.jpなど)は掲載が終了しています]によると、人間への感染拡大が世界中で懸念されている鳥インフルエンザについて、治療・病状抑制薬であるタミフル(オセルタミビル)が効かない耐性ウィルスが新たに2人の死亡患者から発見された。イギリスやベトナムの研究者らによるチームが12月22日の医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(The New England Journal of Medicine)」の電子版に発表した【リリース、英文】

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【中外製薬、インフルエンザ対策としてタミフル1000万人分確保にメド】にもある通り日本をはじめ世界各国が(鳥)インフルエンザ流行に備えてタミフルの備蓄に取り組んでいるが、上記チームはH5N1型鳥インフルエンザに感染したベトナム人患者8人について報告。いずれもが感染発覚後にタミフルを投与されたが、そのうち4人が死亡。その死亡患者のうち2人からタミフルに耐性のあるウィルスが検出されたという。

研究チームではH5N1型の場合はタミフルのみに頼ること無く、適正を慎重に検討するべきであるとしている。

ウィルスの進化・状況適応スピードは爆発的に速い(MRSA院内感染が良い例)。今回のような新型耐性ウィルスの発生は時間の問題とされていたが、予想以上に速かったことは驚きの一言。このタイプのウィルスが広範囲に伝播することのないよう祈るしかないが、通常型がタミフルによって淘汰される可能性が高いことを考えると、将来的には耐性を持ったタイプが広まる可能性は少なからず存在すると考えてもよい。

打てる限りの手を打った上で、さらに備えをする必要があるということだろうか。

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