オンラインゲームに関するトラブル急増中、国民生活センターが注意
2005年12月11日 06:00
【国民生活センター】は12月7日、オンラインゲームに関するトラブルが急増しているとして注意をうながすための情報提供を行った(発表リリース)。リリースでは概要と、詳細の情報を記載したPDFファイルが用意されている。
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リリースでは国民生活センターが以前から、利用者からの苦情を元にオンラインゲームの運営業者に改善を申し入れてきたものの、利用者からの苦情が絶えないため、現状をまとめると共に情報提供を行うことにしたという。
概要では情報内容から見た問題点として次の4つを挙げている。
(1)利用規約に違反している利用者に対する運営業者の管理が不十分
(2)接続障害が発生しても補償が十分に行われない
(3)強制的に利用停止されても詳しい説明がない
(4)苦情処理体制が整備されていない
どこぞで聞いたような話ばかりである。また、消費者へのアドバイスとして「オンラインゲームの運営には問題点も多いため、利用者は現状をよく確認し認識した上で、利用規約やマナーを守って利用すること」としている。
詳細の報告書では提供を受けた情報の内容における傾向について、
利用者から寄せられた情報の大半は、「ゲーム利用時、利用規約上の禁止行為であるBOT行為やRMT(リアル・マネー・トレード)をしている利用者が多く、業者に報告したにもかかわらず取り締まりを行っていない」という苦情である。なかには、「BOT行為とRMTは密接な関係にあり、BOT行為で自動的に敵を倒し、容易に多くのアイテムや通貨を得て、RMT専用サイトやオークションサイトを利用して現実のお金と交換し、利益を得ているのではないか」というものもあった。その他、「接続障害でゲームが利用できない」、「突然、運営業者からアカウント停止処分にされた」という苦情も多い。
とあり、現状をかなり的確に把握、情報を収集していることがうかがえる。残念ながら具体的な事例(運営業者やゲーム名、苦情の内容)は記載されていないが、今回のような勧告がなされても状況改善のきざしがないようであるのなら、実名による情報提供の可能性も十分にありうる。
もちろん業者が一から十まですべて問題があるとは限らない。とはいえ、身に覚えがある業者は指摘された事項を穴が開くまで良く読んで理解し、国民生活センターが次の一手を打つ前に、しかるべき対処を施すべきだろう。
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