耐震偽装マンション、政府による支援策決定。自治体が買取解体・再分譲
2005年12月07日 08:15
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると政府は12月6日、姉歯建築士らによる耐震偽装マンション問題における対応策をまとめた。それによると偽装が確認されたマンションは地方自治体が買い取り解体、建て替えた上で再分譲すること、居住者の移転先の家賃や転居費用には上限額設定の上支援することなどが決められたという。また、不安が高まっている他のマンションに対する耐震診断も、希望があれば行政が三分の二を助成する方針。
スポンサードリンク
今回の支援策の対象となるのは、耐震強度が基準の50%未満で震度5強の地震で倒壊する恐れがあり、改修での対応が困難な物件。当面の支援対象としてヒューザーの建設した7棟の分譲マンションがあげられている。居住者への支援には既存の基金や補正予算案で計上する予算で充当する。
自治体がマンションを買い取ることによる居住者の最大のメリットは、売主と買主の間に生じる瑕疵担保責任を行政が引きつぎ、個々の買主に代わって自治体が一括して売主へ費用負担を求めることができるようになるということ。
支援策詳細は参照記事を確認してもらうとして、被害者である居住者の安全が早急に確保できそうであることには、一定の評価が与えられると思われる。とはいえ、自称体調不良や命の危険云々で姿をくらましたり責任転嫁でのうのうとしている加害者らへの責任追及と必要に足るだけの賠償負担、処罰などはないがしろにされてはいけないだろう。
もし加害者らの責任があいまいにされることにでもなれば「住民ら多数を人質にとって詐欺行為を行えば、何かあっても損失は国が補填してくれる。自分らはのらりくらりと弁を放ち、いざとなったら体調不良で雲隠れ。どうせ罰金刑や微刑でひと財産作れるさ」という学習をした詐欺師が次から次へと沸いてくるに違いない。政治家にしてみても、「いくら税金を使っても自分らの懐は痛むわけではない」という考えではたまったものではない。
あるいは今件も、政治献金をした甲斐があったから、なのだろうか。他にも特に姉歯建築士に関しては国交相との関係で色々噂はされているが……。後になって、あっそうか、とか思うような時がくるのだろうか。
スポンサードリンク
ツイート