国際赤十字のマーク「十字」「三日月」に「ひし形」が加わる
2005年12月08日 04:25
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]の報じたところによると、【国際赤十字】による中立的救急活動の目印として国際的に認知されてきたこれまでの「赤十字」「赤い三日月」に加え、宗教的に中立の「赤いひし形」を第三のマークとして認定することがほぼ確実となった。12月5日からジュネーブで始まった国際赤十字締約国会議で提示され、6日には正式決定される。
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これまでは本来のマークとして赤十字(発案者であるアンリー・デュナンの祖国スイスに敬意を示して作られたもの)、イスラム諸国では(キリスト教の十字軍を連想させることから)赤い三日月を用いてきた。だが三日月そのものがイスラムの象徴であることから宗教的紛争に巻き込まれたり、両方のマークも使用しないとしているイスラエルが国際赤十字活動に参加できないなどの弊害があった。本来なら2000年にはこの「第三のマーク」が決定されるはずだったが、パレスチナでの衝突の激化で延期されていたという。
諸般の事情からここでは具体的なマークを掲示できないが、新しく加わったマークは太目の線による赤い正ひし形をしており、記憶にある限りでは宗教的な問題は発生しえないものと思われる(軍事上で用いられるマークにほぼ同じ形があるが……)。
ともあれ今回のマークの採用で、赤十字の主旨がないがしろにされたり参加できない国が出てきたり、迫害を受けるという、悲しいような莫迦莫迦しいようなことが起きなくなることを心から祈りたいところだ。
■関連記事:
【「赤いひし形」1月14日から救急医療マークに正式使用】
※追記:トラックバックを頂いた「マオ猫日記」において、今回採用されることになる新しいひし形のマークを含め、さまざまな赤十字のマークの詳細がビジュアル付きで紹介されている。ぜひご参照あれ。
【マオ猫日記:「赤十字」に新バージョン登場?】
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