防衛庁、「省」格上げへ。公明党も条件付で容認を表明
2005年12月05日 19:15
【NIKKEI NeT】によると自民党と公明党は12月5日与党幹事長・政調会長会談を開催。防衛庁を「省」に格上げすることで基本合意した。この合意を受けて政府側では関連法案を提出、早ければ来年夏には「防衛庁」が「防衛省」となる予定。
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防衛庁の省への格上げには公明党は常に反対してきたが、今回の会談で、PKO(国際維持活動)や国際緊急援助隊活動を自衛隊の本来任務として位置づけるのなら、党内手続きを採ると事実上容認した。
今後は省への格上げに伴う名称の変更が焦点となる。そのままスライドすれば「防衛省」だが、公明党内では「防衛国際平和省」など軍事色を薄めるべきだという意見もある。また、中国や韓国など、俗に言う「特定アジア」諸国が「軍国主義の復活だ」と反発するのは確実で、今後も論戦が繰り広げられることは間違いない。
名称云々については形式的なことだからさほど問題は無い。そもそも自衛隊の英語訳とて「Self Defense Force」(自衛軍)というくらいなのだから。後者にしても、それぞれ自国の防衛軍どころか「軍隊」そのものを持ち、中国に至っては大陸間弾道弾だの核兵器だのを山ほど抱え、他国へ具体的な軍事的圧力や武器輸出を繰り返している身の内が何を言うのか、という感じであろう。
なお、【官公庁の組織図・リンク集】を見れば分かる通り、「省」は「庁」の上部組織であり、「省」になることは言葉どおり組織図上「格上げ」となる。また、権限もこれまでは内閣府の一部門だったものが独自の省となるわけで、自立完全決済による行動が可能となる。具体的には省令の制定や改廃、その他さまざまな有事(大規模災害や緊急を要する安全保障関連の事態への対応)が迅速に行えるなどのメリットがある。
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