スクウェア・エニックス(9684)、GBAの『FFIVアドバンス』に関する不具合を正式に確認発表

2005年12月29日 19:10

『FFIVアドバンス』イメージスクウェア・エニックス(9684)から12月15日に発売されたゲームボーイアドバンス用ロールプレイングゲーム『ファイナルファンタジーIVアドバンス』について同社は12月28日、公式サイトで正式に不具合の確認と回避方法を発表した(【発表ページ】)。なお商品の交換は行われない。

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発表ページによると、現在スクウェア・エニックス側が認めている不具合については次の通り。

以下の4つの条件がすべて揃った場合に操作ができなくなり、さらに確率は低いものの、セーブデータが破損する現象が確認されております。
(1) パーティーメンバーが4名以下(1~4名)であること。
(2) 「メニュー画面」で「アイテム」使用すること。
(3) メンバーを「ならびかえ」で空白へ移動すること。
(4) 移動後、「アイテム」を選択すること。


『FFIVアドバンス』イメージ発表ページ上ではこの不具合の回避方法も掲載されている。また今件については「今後はこのようなことのないよう留意し、品質管理に万全を期してまいりますので、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます」とある。

個人のファンサイトや攻略サイトなどでは、この他にもさまざまな不具合が報告されているが、それらについてはスクウェア・エニックス側では公式の見解を発表していない。また、今件がクリティカル・容易に起きることではないということからか、商品の差し替えも行わない方針だ。

『ファイナルファンタジー』シリーズの中でも固定ファンが多く影響力も大きい『IV』のリメイク・携帯ゲーム機版ということもあり、年末商戦に合わせてどうしても発売したいという経営戦略的な面からのスケジュール調整もあったことだろう。だが百歩譲って発売後に修正ファイルのダウンロードで手直しが可能なネットワークゲームやその類のものならともかく、商品交換でないと修正が基本的に不可能なロムタイプのゲーム、しかも大量に販売されることが明らかなタイトルにおいて、致命的な不具合を見つけることができずそのまま販売し、発売直後からその不具合を指摘されていたにも関わらず正式な発表までに発売から半月もかかるというのはいかがなものだろうか。

プログラムのボリュームがぼう大なものになり複雑化した昨今のゲームでは100%完全に不具合を無くすことなど理論的に不可能。とはいえ、商品として販売する以上、しかるべき手は打ち、最善を尽くすべきだし、もし不具合が見つかっても誠意ある対応を見せる必要がある。ユーザーとて酷いバグ付きのソフトを好き好んで買っているわけではないのだから。

あるいは「手間ひまかけて綿密なデバッグをする余裕が無いほどのスケジュールを設定するような経営方針」なのか、それとも「”適切な”レベルでのデバッグで良しとする体質・業界あるいはメーカーの慣習」なのだろうか。

あるべき方向を模索するため個人、あるいはサイト運営者としてできることといえば、「正しい」情報を押し広めることくらいしかなさそうだが(キャッシュがあれば各ゲームメーカーの株主になって意見する、という手もあるのだが、現状の当方にはそれも難しい)。


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(最終更新:2013/09/19)

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